INTERIOR SUPERIOR

ジェレミーのアストンマーティン

September 2018

 

 ジェレミーは、この色をクルマのエクステリアと、やはりフランネルで張られたヘッドライナーにも使った。

 

 ファブリックのシートはレザーシートよりはるかに上品だ。その昔は、レザーはドライバーズ・シートだけに使われていた。擦り切れに強く、往年の“セダンカ・ドゥ・ヴィル”タイプのように、運転席だけがオープンになっているクルマもあって、雨風に耐えなければならなかったからだ。

 

 例えば数年前、エリザベス女王は、式典用のベントレーを注文するにあたって、パッセンジャーキャビンはファブリックシートにするように注文をつけたという。

 

 女王の息子であるチャールズ皇太子の活動についても、ジェレミーは語った。

 

「ウール・フランネル生地を使ったもうひとつの理由は、チャールズ皇太子が英国産ウールのキャンペーンをやっていることもありました。少しでもいいから、それに協力をしたかったのです」

 

 

 

 王室を愛するジェレミーは、同じプリンス・オブ・ウェールズ・チェックの生地で、スーツも誂えた。

 

「チャールズ皇太子は、いつもダブル・ブレステッドのスーツを着ているでしょう。だから私もダブルにしました。そして袖ボタンは5つにしました。なぜなら、皇太子はウェルシュガーズ近衛連隊の総司令官でもあり、連隊の制服は5つの袖ボタンが特徴だからです。またラペルホールのまわりに小さな当て布をつけました。チャールズ皇太子が、彼の服に当て布をして着ていたことはよく知られていますからね。クルマのパッセンジャー・ドアにも、やはり当て布がしてあります。ちょっとした遊び心です」

 

 

1 2 3 4 5