RAKISH MENの最新スタイル 05

JAN TONG
ドレスシャツはグレイ柄がさりげなく新鮮

July 2020

ドレスシャツの色は白かブルーがクラシックの大定番として君臨するが、そこにちょっとした変化をつけたないなら、ジャン・トン氏のようなグレイ柄が新鮮だ。
text yuko fujita

Jan Tong / ジャン・トン1991年、香港生まれ。大学を卒業後、2014年よりアーモリー。濃密な6年間を通して学んだクラシックのほか、ヴィンテージクロージングにも精通しており、そこから多くのインスピレーションを得ている。アーモリーではバイヤー兼商品開発を担当。ヴィンテージの美しいディテールや機能性を今日の服の中にモダンに取り入れ、蘇らせることに挑戦し続けている。

白ベースに無彩色のグレイストライプなら、本当にさりげなく、柄シャツを取り入れられる。これが、グレイ無地だとまた話は別で、大切なのは、白地にグレイの柄であることだ。シャツUS$425 The Armoury、ハウンズトゥースチェックスーツ US$1700 The Armoury by Ring Jacket、タイUS$165 Drake’s、シューズ US$450 Carmina / all by The Armoury

グレイストライプシャツのさりげないエレガンス クラシックスタイルのシャツのスタンダードは白かブルーというのが相場で、ヨーロッパの上流階級のウェルドレッサーを取材すると、彼らのワードローブには白とブルーのシャツのみがズラリと並んでいることがよくある。2色だけが並んでいるのは壮観である一方でいささかストイックすぎる気がしなくもないが、狭いところを深く追求するのは素晴らしいことだし、そういった紳士のマインドはとてもよく理解できる。クラシックの世界において、実際にシャツのベース色は白とブルーであることは間違いのないことだ。

 そういったストイックな紳士でも受け入れられるだろうシャツの色をひとつあげるとしたら、ジャン・トン氏が着用している白地にグレイのストライプ、あるいはチェックなどの柄ものだろう。グレイのスーツにはもちろん白シャツの延長で合わせられながら、自然な感じでさりげなく装いの差をつけられる。

 氏のように、タイでコントラストをつけつつ、柄で色を挟むと、スタイリングにアクセントが生まれていい。

2020SSのアーモリーのルックブックより。左から、マーカス・ヤン氏、ジャン・トン氏、サム・ウォン氏、アレン・シー氏。ほか3人は白かブルーのドレスシャツで都会的なスーツの装いを披露しているが、ジャン・トン氏のみグレイのストライプシャツを着用している。が、言われなければその差はわからないほど。そのちょっとした差がいい。

本記事は2020年5月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 34

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

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