時計大特集:百花繚乱!いま超高級時計が元気!

BREGUET <ブレゲ>

October 2021

クラシック ダブルトゥールビヨン 5345 “ケ・ド・ロルロージュ”時針とその延長上にふたつのトゥールビヨン機構を組み込み、さらにその機構自体を時針として12時間で1周回転させてしまうという超複雑時計。サファイアクリスタル製のダイヤルを用いることで、738個のパーツで構成されるキャリバー588Nをじっくりと鑑賞できる。その立体構造は神々しいばかりだ。ケースバックには、初代ブレゲが生涯を過ごしたというパリの“ケ・ド・ロルロージュ”の姿を彫り込んでいる。手巻き、Ptケース、46mm。¥79,530,000(2021年7月現在) Breguet(ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211)

トゥールビヨンイヤーにふさわしい時計たち 2021年は、時計師アブラアン-ルイ・ブレゲがトゥールビヨン機構の特許を申請してからちょうど220年という節目である。懐中時計の精度を維持するための機構として考案されたトゥールビヨンは、その難易度の高さもあって、彼の没後はほとんど作られることがなかった。しかし21世紀に入ると、その豊かな表現力と美しい動きに魅了された多くのブランドから、トゥールビヨンウォッチが登場することになる。こうなると、原点ブランドである「ブレゲ」も黙ってはいられない。ふたつの独立したトゥールビヨンをそれぞれ1分間で1周させつつ、しかもその機構自体を12時間で1周させるという複雑なトゥールビヨン機構をも開発してしまったのだ。

 ブレゲというとエレガントなデザインが魅力だが、そこに超絶技巧が加わればまさに最強。超高級時計にふさわしい歴史と伝統を、上品に楽しめるだろう。

左:クラシック ダブルトゥールビヨン 5347こちらも上と同じく、ダブルトゥールビヨン機構を組み込んでいるが、ケース径はやや小さく、ダイヤルがクローズドタイプなのでエレガントな雰囲気にまとまっている。ブレゲらしい精緻なギヨシェ彫り仕上げにレッドエナメルを施した美しいダイヤルもまた、12時間かけてぐるりと1周する仕組みだ。手巻き、Ptケース、44mm。¥56,980,000(2021年7月現在) Breguet(ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211)

右:クラシック ミニッツリピーター 76複雑機構の中でも特に製造が困難だとされるミニッツリピーター機構を搭載。時計自体は極めて端正でエレガントなのだが、ケースサイドのスライダーを操作すると、内部のハンマーがゴングを叩き、その音の組み合わせで現在時刻を知らせるという仕組み。さりげないデザインが、逆にこのモデルの凄さを際立たせる。手巻き、18KRGケース、42mm。¥28,160,000 Breguet(ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211)

本記事は2021年7月26日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 41

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

HUBLOT <ウブロ>

PATEK PHILIPPE <パテック フィリップ>

時計大特集: 百花繚乱!いま超高級時計が元気!

RICHARD MILLE <リシャール・ミル>

JAEGE-RLECOULTRE <ジャガー・ルクルト>

MONTBLANC <モンブラン>

A. LANGE & SÖHNE <A.ランゲ&ゾーネ>

CARL F. BUCHERER <カール F . ブヘラ>

PARMIGIANI FLEURIER <パルミジャーニ・フルリエ>

TUDOR <チューダー>

JAQUET DROZ <ジャケ・ドロー>

HERMÈS <エルメス>

HARRY WINSTON <ハリー・ウィンストン>

ROLEX <ロレックス>

GRAND SEIKO <グランドセイコー>

IWC <アイ・ダブリュー・シー>

CHOPARD <ショパール>

PANERAI <パネライ>

BLANCPAIN <ブランパン>

AUDEMARS PIGUET <オーデマ ピゲ>

VACHERON CONSTANTIN <ヴァシュロン・コンスタンタン>

CORUM <コルム>

H. MOSER & CIE <H.モーザー>