BREGUET “Classique Tourbillon Extra-Plat Automatique 5367”

手仕事に酔いしれる究極の1本

June 2022

 

目指す色が得られるまで何度もエナメルを重ねて焼成を繰り返すグラン・フー・エナメル。熟達した職人は現在でもごく限られている。アラビア数字や目盛りのパウダーシルバーを立体的に見せるディープブルーのダイヤルは、ブティック限定モデル。派手さはないが神秘的かつモダンな印象だ。「クラシック トゥールビヨン エクストラフラット オートマティック 5367」自動巻き、Ptケース、41mm。¥19,844,000 Breguetブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211

 

 

 

 時計愛好家たちの多くが、“やはりいつかはトゥールビヨンを”という憧れを持っているだろう。“超”がつく高級時計の代名詞であり、ある種のステイタスシンボルのひとつでもある。THE RAKEがこのジャンルで太鼓判を押すとすればやはり、ブレゲのトゥールビヨンである。

 

 今回紹介するこの時計のポイントは三つ。まずひとつ目は、ムーブメントにトゥールビヨンの匠としての技術力が大いに発揮されていること。自動巻きのキャリバー581はブレゲで最も薄いトゥールビヨンで、厚さは3mm。しかもチタン製のケージ、シリコン製のヒゲゼンマイが採用されており、香箱はひとつだが80時間ものパワーリザーブを誇る実力派だ。

 

 ふたつ目は、これもまたブレゲのお家芸である伝統的なグラン・フー・エナメル技法を駆使したダイヤル。しかも、なんともリッチなディープブルーなのである。ムーブメント側で大胆に挑戦する姿勢を示す一方で、表側は抑制されたミニマルかつモダンな顔、というわけである。

 

 そして何より素晴らしいのは、伝統的かつ革新的なこれらの技術が、すべて職人の手仕事によって生み出されているということだ。これこそまさにINVESTすべきタイムピースといえるだろう。

 

 

 

トゥールビヨンとしては高速の毎時4Hzで振動するキャリバー581。ペリフェラルローターは薄型化を実現させただけでなく、ムーブメントに施された芸術品ともいえる仕上げをケースバック全面に見せることにも貢献する。