SEASONAL ADJUSTMENT

ツイードと、フランネルと

September 2018

秋冬素材の代表格といえば、ツイードとフランネルである。
共通するのは、英国に生まれ、さまざまな表情を持つということだ。
紳士のワードローブに不可欠な、ふたつの素材の魅力を探る。
text christopher modoo
photography neil gavin
fashion direction veronica perez

ノーフォーク・ジャケットを街着としてかつてはハンティング用であったノーフォーク・ジャケットを街着として。素材はネップの入ったドニゴール・ツイードである。シャツやスカーフなどのドレスアイテムから、ジーンズのようなカジュアルアイテムまで、何にでもコーディネイトできる1着だ。

ノーフォーク ツイードジャケット Lucan by The Rake
ブルー・コットン ストライプシャツ Drake’s
インディゴデニム Wrangler
ベルト R.M. Williams
手袋 Brunello Cucinelli

 秋冬素材の代表格といえば、ツイードとフランネルにトドメを刺す。

 ツイードの故郷は、スコットランドだ。“ツイード”の名前はゲール語から来ている。ホーウィックのミルから布地を仕入れていたロンドンの生地商が、ゲール語の“ツイール”(=綾織)を誤読したのが始まりらしい。そのミルから数マイルしか離れていないところに、ツイード川という川があり、間違いやすかったという。ツイードは、19世紀において、狩猟や釣りのための、スポーツウェアとして人気だった。それぞれの領地でツイードが織られ、愛用されていた。

 ウインドウペインやシェファード・チェック、ハウンド・トゥースなどの柄がある。それらのうち、最も有名なのは、インヴァネス州のシーフィールドで生まれた、グレンチェックであろう。

フランネルのチョーク・ストライプビスポークによって作られたチョーク・ストライプ・スーツ。使われているのは、11オンスのネイビー・フランネルだ。ベンガル・ストライプのピンカラー・シャツと、プリント・タイを合わせたオーソドックスなコーディネイト。クラシックを絵に描いたような組み合わせだ。

フランネル・チョーク ストライプ スーツ Edward Sexton
ブルーベンガル・ストライプ シャツ Edward Sexton by The Rake
ネイビーシルク タイ Turnbull & Asser
“ポール・モール”フェルトハット Lock & Co. by The Rake
カフリンクス Elizabeth Gage

THE RAKE JAPAN EDITION issue 24
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