January 2016

MEET THE ABSOLUTE WORLD COOL LAPO

今、世界で最も注目されている男
ラポ・エルカーン

photography alberto zanetti coordination kazunori iwakura

過去を前進させるのが好きTHE RAKE あなたはとても革新的でクリエイティブですが、スタイルのベースには流行とは別の次元にあるクラシックや伝統があるように思います。

ラポ 私はスタイルは作りますが、ファッションは好みません。ファッションとスタイルはまったく別の2つの違った世界にあります。ただし、私は流行と対極にいるわけではありません。スタイルを生み出せれば、それがトレンドになるからです。私はデザイナーではなく、自分のクリエイティビティを駆使してプロダクト、イノヴェーション、スタイルを生む実業家です。流行は追わない代わりにスタイルに気を遣います。何故ならスタイルは堅実で継続的なものだからです。

THE RAKE 伝統に対するリスペクトについて、具体的に教えてもらえますか?

ラポ 伝統に対して常にリスペクトを払いながらも、職業的には過去を革新的に前進させるのが好きです。トラディショナルな要素を革新的に自由に変えたり、新たな命を与えたりするのです。

THE RAKE 例えば、あなたの祖父ジャンニ・アニェッリと背丈が近かったことも幸いし、彼のスーツを譲り受けて着ていますよね? それもラポ流に革新的に前進させたのでしょうか?

ラポ 過去をリスペクトするのと同様、祖父アニェッリから譲り受けた服もリスペクトしています。幸運にも祖父とは背丈が近かったこともあり、あまり直さずに済んだのです。多くの人が大胆なお直しをしたといいますが、本当はそこまで変えなくてよかったのです。譲り受けた服は、今も私のクローゼットにあります。

THE RAKE 家族や周囲からは幼少から着こなしを教え込まれたのでしょうか?

ラポ 誰も私に教えはしませんでした。家族は私に多大な影響を与えましたが、ラポはラポです。自分のファミリーには誇りをもっていますが、自分自身で自分の着こなし、自分の仕事の仕方、自分のあり方を構築しました。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 04
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