The RAKES of the YEAR 5

今、最も注目すべき洒落者たち
The Separators

April 2020

text stephen wood photography kim lang

special thanks to Mark’s Club

 

 

快走する二人三脚

Christopher Modoo/クリストファー・モドゥー(左)

サヴィル・ロウの名門、チェスターバリーのシニア・クリエイティブ・ディレクターとして、同社の既製服を手がける。2018年、スーツを決して作らない一風変わったブランド“キット・ブレイク”を立ち上げる。THE RAKEのライターとしても活躍している。

Richard Wheat/リチャード・ウィート(右)

マークス&スペンサーを経て、MRMコミュニケーションズを立ち上げ、企業・団体のPR活動をアシストする傍ら、キット・ブレイクに参加。プリーツ・トラウザーズ、ダブルのウエストコート、オーバーコートの組み合わせをコアとする新しいスタイルを追求する。

 

 

 クリストファー・モドゥーとリチャード・ウィートが出会ったのは意外な場所であった。「ハンプトンコート駅です。ふたりともアーセナルの試合を観に行くところでした」とウィートは話す。

 

「クリスがそのとき着ていたジャケットを僕に自慢気に見せたのを覚えています。そのジャケットには、アーセナルのプログラムが丁度入る大きさのポケットがついていました」

 

 それから15年後、ふたりは、スーツを扱わないプレタ・ブランド“キット・ブレイク”でチームを組んだ。彼らはスーツを解体し、フランネルのプリーツ・トラウザーズを主役として、現代的なアクセサリーを付け加えた。

 

 彼らは今や、新たな芸術“分離主義”の巨匠となったのだ。キット・ブレイクは1周年を迎え、ますます成長を続けている。

 

「10年か20年前だったら成功はなかった。SNSなくして、小さな新興ブランドが生き残ることはできなかった」

 

 THE RAKE のウェブ上のみで売られてきたキット・ブレイクだが、今年中には自前のウェブで販売することを目指している。彼らの挑戦はまだまだ続く。

 

 

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