The RAKES of the YEAR 3
今、最も注目すべき洒落者たち
The Comforter
April 2020
text tom chamberlin photography kim lang
shot on the terrace of the Royal Penthouse ad Corinthia London
ロンドン一のホテルを切り盛りする
Thomas Kochs/トーマス・コックス
コリンシア ホテル ロンドン、マネージング・ディレクター(社長)。ドイツ出身。ハイアット・カールトン・タワー、ザ・コンノートを経て、クラリッジス支配人など超一流ホテルの要職を歴任。BBCのシリーズ『インサイド・クラリッジス』にて有名に。2017年より現職。
BBCに同様の番組を2回も放送させることができる者は少数しかいない。トーマス・コックスはそのうちのひとりだ。
ひとつは、彼が社長を務める“コリンシア ホテル ロンドン”を特集したドキュメンタリー、もうひとつは、彼がかつて支配人をしていたホテル“クラリッジス”での日常を取りあげた。
ライバルのホテルはコリンシアについて、ナポレオンが中国について語った言葉を引用し、こういった。「眠れる巨人を起こすな。巨人が目を覚ませば、世界を動かすようになる」
だが、コックスが社長を務めるコリンシア ホテルは、すでに目を覚ましてベッドから出てきてしまった。その規模において、コリンシア ホテルは競合他社を圧倒している。
メジャー映画をお披露目するための宴会主体型ホテルとして誕生したコリンシア ホテルには、ハリウッドの粋を集めてデザインされた客室やスパ(ロンドンで一番である)、レストラン“ケーリッジズ”とシガーテラス、どこよりも美味しいホットチョコレート、運がよければ泊まれるペントハウスなどがある。