The RAKES of the YEAR 2

今、最も注目すべき洒落者たち 2:ポール・フェイグ

April 2020

text wei koh photography james ferguson 

special thanks to Mark’s Club

 

 

 

アンダーソン&シェパードを着る映画監督

Paul Feig/ポール・フェイグ

1962年、アメリカ、ミシガン州生まれ。映画監督、プロデューサー、俳優。『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(2011年)、『SPY /スパイ』(2015年)、『ゴーストバスターズ』(2016年)などさまざまな作品(コメディを得意とする)でメガホンを取る。

 

 

 50年に及ぶ人生の大半をロサンゼルスで過ごしてきた筆者は、そこに居住する者の多くが表面的で欲望にまみれてることを知っている。

 

 そこでこんな疑問がわいてくる。昔ながらのエレガンスを身につけ、周囲の人々を魅了してやまない人物が、大成功を収めた映画監督のひとりになり得るのか? アンダーソン&シェパードのテーラーにちょっと聞くだけで、その答えは“イエス”だとわかる。

 

 ポール・フェイグはアンダーソン&シェパードの最もアンダーソン&シェパードを着る映画監督重要な顧客のひとりであるだけでなく、フレッド・アステア以来の、ブリティッシュ・ドレープを最もモダンに着こなす達人でもある。

 

 彼ほどスーツを美しく着こなせる男性に私はこれまで出会ったことはない。“シャルベ”のシルクタイとブートニエールを使いこなす、黒帯レベルの達人である。

 

 賑やかな作品『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』、『SPY /スパイ』、陽気な作品『ゴーストバスターズ』、スタイリッシュな作品『シンプル・フェイバー』、懐かしいワム!の曲に触発された作品『ラスト・クリスマス』といった彼の作る映画は、人々に笑いを与えてきた。

 

 

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