OMEGA: MY CHOICE - ETHAN NEWTON

オメガーー私の選択
Vol.03 イーサン・ニュートン

Friday, June 28th, 2019

東京をベースとするメンズウェア・ショップ“ブライスランズ”のイーサン・ニュートンは、

古くからのオメガの愛好者である。

なぜオメガを愛するのか、彼はその理由を語ってくれた。

 

text ryan thompson

 

 

 

 イーサン・ニュートンは、今日のメンズウェア界において、もっとも尊敬される人物のひとりである。スタイル・アイコンとして、業界の牽引者としての評判を自らの手で勝ち取ってきた。かつてはラルフローレンやアーモリーなどの有名ブランドやショップにてキャリアを積み、今では東京の熱狂的なファンを持つメンズウェア・ショップ、ブライスランズを設立したことで知られている。彼のタイムレスなヴィンテージ・スタイルとクラフツマンシップに対するこだわりは、スイスのラグジュアリー・ウオッチメーカー、オメガと共通するものがある。彼がオメガを愛するのは、ごく自然なことに思えるのだ。

 

——オメガに対する初めての思い出は?

 

「私のオメガに関する最も古い記憶は、私の祖母が私にくれた、私の祖父の時計です。それはバラバラになってしまってもう動きませんが・・。それはスピードマスターマークⅡなど、さまざまな時代のオメガを探求するきっかけになりました。まず憧れたのは、エルヴィス・プレスリーが愛用していたゴールドのオメガコンステレーションでした。それは私の祖父がしていたものと同じ時計です。それからスピードマスター・シリーズにも夢中になりました。ムーンウォッチ、マークⅢ、フライトマスター、そして60年代後期から70年代前半のさまざまなオメガに興味を持ちました。それぞれのタイムピースは各時代におけるデザインの美を表しています。ムーブメントは頑丈で、とても信頼できるものです」

 

——あなたのオメガはどこで入手したものですか? 特別な点は何でしょうか?

 

「私が現在持っているスピードマスターは、60年代後半から70年代のもので、私が私のビジネスパートナーであるケンジ・チュンに買うように薦めたものです。私は以前持っていたスピードマスターを兄にあげてしまっていたので、彼に買わせて、それを奪ってしまったのです。ごめんね、ケンジ!(笑)」

 

 

 

——もし宇宙飛行士のバズ・オルドリンに何かひとつだけ聞けるとすれば?

 

「地球を地球外から見たときに、時間の概念が変わったかどうか。地球に帰ったときに、時間は貴重で大切なものと改めて思ったのではないかということを聞いてみたいですね」

 

——ファッション・スタイル的に見て、どの時代へと戻ってみたいですか?

 

「1940年代後半から50年代前半のアメリカ、ウエスト・コーストです。デイリーユースのための洋服が出現し始めた時代ですが、一方で人々は、今では失われてしまった“オケージョン”という考え方も大切にしていました。カジュアルウェアやワークウェア、戦争を経てサープラスとして放出されたミリタリーウェアといったものが、一般の人々のワードローブに加えられました。私見では、あの時代がメンズ・ファッションのひとつのピークだったと思います」

 

——もし月世界へひとつだけコーディネイトを持っていけるとしたら?

 

「ロケットのなかへは、米ソの宇宙競争が始まる前のスタイル―—クラシックなブルージ―ンズ、コンバースのハイカット、レーヨンのプリントシャツ、そしてロケットシェイプの針がついたオメガのフライトマスターを持っていきたいですね」

 

——もしアートや曲、映画など、なにかひとつ自分で作ったことにできるなら、何を選びますか?

 

「ザ・ビートルズの『ホワイトアルバム』(1968)です。初めて聞いたとき、ホワイトアルバムは私自身だと思いました。ちょっとこの感覚を説明するのは難しいのですが・・」

 

——もし月旅行へ行けるとしたら、誰を連れていきたいですか?

 

「映画『エイリアン』(1979)のリプリーです。映画の中での彼女は素晴らしかった。きっと私を危機から救ってくれるでしょう」

 

 

——レイキッシュ・マンに欠かせないものは?

 

「TPOと仲間に対するリスペクトでしょう」

 

——あなたにとってTHE RAKEとはどんな存在ですか?

 

「THE RAKEは私の属するクラシック・メンズウェアの世界を体現する、初めての英語の雑誌でした。いわゆる“流行”というものから、健全な距離を置いています。メンズウェア・ショップの顧客はもとより、テーラーやショップキーパーなど裏方にも愛読されています。すべてのビスポーク愛好者にとって職人とブランドの紹介は、素晴らしい記事となっています。クラフツマンたちの心の声を伝えていますね」

 

 

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