JAMES BOND'S GREATEST WATCHES

ジェームズ・ボンドの愛した時計

March 2020

 オメガとの継続的な関係は、ピアース・ブロスナンが007役を引き継いだときに始まった。ハンサムなアイルランド人俳優は、『ゴールデンアイ』(1995年)ref.2541.80、『トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997年)ref.2531.80、『ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999年)ref.2561.80、『ダイ・アナザー・デイ』(2002年)ref.2531.80と立て続けにオメガ シーマスター プロフェッショナルを着用した。

 

  次のボンドの後継者、ダニエル・クレイグは、そのままオメガを愛用し続け、『カジノ・ロワイヤル』(2006年)では、シーマスター ダイバー300m(ref.2220.80)とプラネット オーシャン(ref.2900.50.91)を身に着けた。600m防水を誇るシーマスター プラネットオーシャンは、『慰めの報酬』(2008年)と『スカイフォール』(2012年)に登場した。前作『スペクター』(2015年)では、シーマスター アクアテラとシーマスター 300 スペクターが使われた。

 

 

 この時計には、グレイ×ブラックのNATOストラップが付けられている(ショーン・コネリーが『ゴールドフィンガー』でサブマリーナーに付けた有名な“細すぎる”グリーン×ブルー×バーガンディのストラップを思わせる)。

 

 このボンド・スペシャル エディション シーマスターは、THE RAKEの意見では、これまでクレイグが着用してきたオメガの中で、最もクールな1本だ。 20世紀半ばのスタイルでありながら、中には最新のメカニズムが使われていた。

 

 非常に磁気に強いムーブメント、時計士ジョージ・ダニエルズによる革新的なコーアクシャル脱進機、ほぼ破壊不可能なセラミックとリキッドメタルのベゼルなどだ。

 

 残念ながら小型爆弾や首絞め用チェーン、レーザー光線などは装備されていないが、現代における生活シーンで必要十分、かつスタイリッシュな1本であった。

 

 

 そして最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2020年)でも、ボンドウォッチとして選ばれたのはオメガだった。シーマスター ダイバー300M 007エディションである。ミリタリーとヴィンテージのテイストを持つというこの時計のデザインは、ダニエル・クレイグ自身の意見も反映されているという。42mmのタイムピースの素材はチタンで、ケースとメッシュベルトに使用されている。またストライプ柄のNATOストラップを選ぶこともできる。

 

 クレイグは今回の映画でボンド役を降りると公言しているが、次のボンド役は誰か、そして愛用の時計が何になるのか・・このシリーズへの興味は尽きない。

 

上記の時計モデルのいくつかは、007の時計の詳細なデータベースを持つjamesbondwatches.comによって特定された。

 

ダニエル・クレイグが着用する、オメガ シーマスター アクアテラは、ボンドの海軍士官としてのバックグラウンドを思い起こさせる。

 

 

最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にて採用された、オメガ シーマスター ダイバー300m 007エディション。ケースとストラップはチタン製でスティールに比べ大幅な軽量化を達成している。ケース径42mm。自動巻き。

 

 

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