D-JOURNEY BAG WITH DIOR OBLIQUE JACQUARD

象徴的なモチーフを纏ったスポーティな最旬バッグ

May 2025

「ディオール オブリーク」が、新作バッグで再び蘇る。目を奪うアイコニックなスタイルと優れた機能性を兼ね備えた、今すぐ手に入れたい最旬バッグ「D-ジャーニー」。

 

 

text yukina tokida

 

 

目を惹く「ディオール オブリーク」ジャカード生地を纏った新作バッグ「D-ジャーニー」。スポーティでありながら上品さが宿る、やわらかなデザインが美しい。「D-ジャーニー」ラージ W45 ×H22×D19cm ¥770,000 Dior ©ESTELLE HANANIA

 

 

 

 クリスチャン・ディオールが1946年に自身の名を冠したメゾンを設立してからわずか10年後、52歳という若さでこの世を去ることになろうとは、誰が予想しただろう。世界が彼を失ったあと、その遺志を受け継いできたのは、弱冠21歳のイヴ・サン=ローランをはじめ、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、エディ・スリマン、ラフ・シモンズといった名だたるクリエイティブ ディレクターたち。現在ではウィメンズを手がけるマリア・グラツィア・キウリと、メンズを担当するキム・ジョーンズがバトンを引き継いでいる。

 

 

 

世代を超えて愛される「ディオール オブリーク」

 

 ムッシュ ディオールの死後、伝統を重んじた数々のコレクションが発表されたが、なかでも今も強く女性たちの心をつかんで離さないのは、彼のイニシャルをモチーフにして誕生した「ディオール オブリーク」だろう。最高級のコットンを使った9,700本以上もの糸で贅沢に織り上げられたこの生地の起源は、1967年にまで遡る。当時クリエイティブ ディレクターだったマルク・ボアンの初となるプレタポルテコレクションで発表されたこのパターンは、瞬く間にメゾンを象徴する存在となり、世の女性たちを虜にしたのだった。

 

 その後2016年になると、マリア・グラツィア・キウリが自身のファーストコレクションに取り入れ復刻。以降、「ディオール ブックトート」や「サドル」など、ディオールを代表するアイコニックなバッグに用いられてきた。そしてついに今年、この生地を纏った待望の新作バッグが誕生。それがこの「D-ジャーニー」だ。

 

 

 

多彩なスタイルを楽しめる新作

 

 しなやかな生地のテクスチャーを最大限に生かしたこの新作は、ストラップの長さを調節することで、スポーティな雰囲気のクロスボディ、エレガンスが漂うショルダーバッグ、巾着のような丸っこいフォルムが可愛らしいハンドバッグの、3つのスタイルが楽しめる。美しいネイビーカラーのモチーフとゴールドの金具のおかげで、シンプルな着こなしにも華を添えてくれる。また、スモール、ミディアム、ラージの3サイズ展開なのも嬉しい。スモールサイズでもパスポートやスマートフォンが入れられ、特に収納力が抜群なラージサイズはジムや小旅行にも最適だ。軽やかで、柔らかな手触りでありながらも、巧みな縫製できちんと形をキープして品のよさを宿しているのはさすがディオール。これぞ、ムッシュ ディオールへの敬意と職人たちの技が息づく、美しさと機能性を兼ね備えた傑作だ。

 

 

写真のほかにヴィンテージカーフスキンやゴートスキンなどもラインナップ。「D-ジャーニー」左:ラージ W45 ×H22×D19cm ¥770,000、右:スモール W25.5×H14.5×D14cm ¥590,000 both by Dior ©FRANÇOIS COQUEREL