THE BEST RAKISH LUXURY SPORTS WATCHES

成功の証
ラグジュアリー・スポーツ時計

October 2020

text tetsuo shinoda
issue10

マリーン クロノグラフ 5527マリーンのフラッグシップモデルとなるクロノグラフは、計測器としての個性を高めるために、3時位置と6時位置の積算計は大きく、9時位置のスモールセコンドは小さくデザイン。その結果、印象的な顔になった。ケースバックはシースルー式となっておりムーブメントも観賞可能。自動巻きローターは操舵輪をイメージしたデザインで、ディテールまで“海の世界観”を堪能できる。自動巻き、18KWGケース、42.3mm。¥6,100,000 Breguet(ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211)

issue10

マリーン トゥールビヨン
エクアシオン マルシャント 5887
機械的に導き出した正確な時間「平均太陽時」と、日々変化する太陽の動きから導き出される「真太陽時」との差=「均時差(イクエーション・オブ・タイム)」を表示する、本物の1日とは何かを語る哲学的な時計。このモデルは1日ごとに変化する差を太陽型の針で表示する。しかもトゥールビヨンや永久カレンダーも搭載しており、宇宙と時間、そして複雑な機構といった知的好奇心を刺激する要素が詰まっている。自動巻き、18KRGケース、43.9mm。¥23,280,000 Breguet(ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211)

BREGUET“MARINE”歴史的正統性も含めて楽しめる
 伝統的なクラシカルデザインを得意とするブレゲだが、実はパイロットウォッチなどスポーティなモデルも得意だ。しかも初代ブレゲから連なる歴史的背景を内包しているのも魅力。「マリーン」コレクションは、初代ブレゲが1815年にフランス海軍御用時計師に任命され、航海用の高精度海洋時計の製作に携わったという歴史から生まれた時計である。

 リニューアルを果たした現行モデルは2017年にデビュー。薄型ベゼルやケースサイドのコインエッジ装飾など、優雅でエレガントな雰囲気でありながら、防水性能は10気圧(100m)を確保しているので、多少の降雨であっても問題なく使える。ラグがケースとの一体型なので、より力強い雰囲気が魅力だ。ダイヤルの装飾も、押し寄せる波をイメージした、精緻なギヨシェ彫りとなった。初代ブレゲから続く、小さなローマン数字インデックスや丸を組み合わせたブレゲ針などは健在だが、ここに夜光塗料を塗布することで、ブレゲらしさの中にしっかりとスポーティな味付けを加えているのも特徴だろう。

 今回紹介するクロノグラフやハイコンプリケーション以外に、三針やアラームもラインナップ。さらにはスポーツマインドを刺激するチタンケースやペア使いが楽しいレディスモデルも充実。選択肢がかなり広いのも嬉しいところである。

本記事は2020年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 36

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