時計大特集:百花繚乱!いま超高級時計が元気!
HERMÈS <エルメス>
October 2021
流れる時と優雅に戯れる 最高峰の皮革製品を作るエルメスは、熟練職人の手仕事を重視しており、時間をかけて仕上げていくことを惜しまない。彼らにとって時間とは“友”であり“味方”でもあるのだ。
そういった姿勢は時計にも表れている。ケースやインデックスのデザイン、あるいは時刻表現などには、流れる時を楽しもうという姿勢がうかがえる。それは、エルメスでは初となるトゥールビヨン+ミニッツリピーターというハイ・コンプリケーションモデルであっても変わらない。機構を見せるためにダイヤルをカットアウトしているが、見事な馬の形になっており、トゥールビヨンはフライング式のため、軽やかで優雅な雰囲気がある。
ハイ・コンプリケーションモデルもまた、長い時間をかけなければ作ることはできない。エルメスらしい美しい時計が完成したといえるだろう。
アルソー リフト トゥールビヨン・ミニッツリピーター1978年にデザインされた定番「アルソー」は、馬具の鐙をイメージした上下非対称のケースが特徴だ。馬を象った窓からは精密な機構が見え、ケースバックからはハンマーがゴングを打ち鳴らす様子も見える。フライングトゥールビヨンのキャリッジは、パリのフォーブル・サントノーレにある第一号店のモチーフからイメージしたデザインになっている。左:手巻き、18KPGケース、43mm。¥30,052,000(受注制・参考価格) 右:手巻き、18KWGケース、43mm。¥31,570,000(受注制・参考価格) both by Hermès(エルメスジャポン Tel.03-3569-3300)
©Claude Joray
本記事は2021年7月26日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 41