METHOD MAN:ED HARRIS
俳優エド・ハリス 独占インタビュー
April 2024
ブレザー Barena at Mr. Porter
セーター、トラウザーズ、チーフ all Anderson & Sheppard Haberdashery for The Rake
時計 Cartier
瞬間の演技をする力 ソーシャルニュースと掲示板のサイト、Reddit(レディット)では、シリーズの今後を何千人というファンが予想している。
「シーズン2の後半に入ってきていて、台本をもらって黒服の男をどう演じるか、集中しているところだ。しかし、セカンド・シーズンのストーリーは考え抜かれており、時間の流れがより複雑になっている。多くの人は、何がどう進んでいるのか、最初は理解できないだろう。だけど、わからなくても、すごく面白いんだ」
ハリスの素晴らしいメソッド・アクティングの基本がそこにある。必要な瞬間に自身を役に投影できる能力だ。プロットの複雑さに気づかせず、人物にリアリティを持たせる力だ。
このスキルは『アパルーサ』とともにハリスが監督した2本の映画のうちの1本である『ポロック』でもっとも発揮されたのではないだろうか。その中で、ハリスは、悩めるアーティスト、ジャクソン・ポロックの鬱々とした精神状態をうまく描いてみせた。
「ポロックに関して最初に興味を引いたのは、彼のアートではなく、彼の人間性だった」とハリスは語る。
「ポロックが病んでいた、双極性障害などの精神的な問題は、俺にはなかった。しかし、それらと戦って自分を表現する方法を見つけ、目的を持ったり、自由を感じたりするところ・・これを役者として表現してみようと思った」
ハリスはポロックになりきるために、床で絵を描くことができる小さなスタジオを建てた。
「小さなキャンバスから始めて、だんだん大きなキャンバスに移っていった。いろいろな道具を使って、いろいろな絵の具を試した。彼のスタイルを再現して、何かを得てキャンバスに写せるかどうか知りたかったんだ。面白い体験だった」
ポロックを演じることは、ハリス・シニアのノートからヒントを得たものだ。彼は端役で獣医として出てくる。