THE RAKE’S GUIDE TO WORKING FROM HOME

自宅で仕事をするためのレイキッシュ・ガイド

May 2020

作家は在宅勤務のプロフェッショナルだ。

ここで、THE RAKEのライターのひとりが、孤立した状態で仕事し、生産性を維持するためのヒントを提供する。

 

by christian barker

 

 

自宅の地下室に座り、原稿を見つめるジャーナリストのゲイ・タリーズ。

 

 

 在宅勤務への切り替えは、われわれの心と体に、ショックを与える可能性がある。どうやってそれに対応したらいいか、アドバイスが必要な場合は、その相手として、職業作家以上の適任者はいないだろう。

 

 私も含めて、ほとんどの物書きは、キャリアの中で家庭内ベースの労働を少なからず行ってきた。一部の人にとっては、それは作家人生の主要な魅力のひとつである。

 

『ザ・パリス・レヴュー』誌のインタビューで、1936年から1975年まで『ニューヨーカー』誌でフィクション・エディターを務めたアメリカの作家、ウィリアム・マックスウェルは、なぜ彼が雑誌社によるオフィス勤務のオファーを拒否し、家での仕事を主張したのかを説明した。

 

「トラウザーズをはいて、ダウンタウンの地下鉄に乗り、私のタイプライターのある場所へ通わなければならなくなる。それは良くないね」

 

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 マクスウェルは、パジャマを着てベッドから転がり出て、ローブを羽織り、書くことを好んだ。彼が言うには、

 

「私は突然、タイプライターのページ内容が、無意味なものになっていることに気づく。そして、私はやめる。通常は12時半だ。しかし、私は服を着ることが嫌いだ」

 

 マクスウェルは、“だらしない状態”に留まることは、彼の仕事のひたむきな集中を象徴するものであり、人と付き合うことは「トラウザーズを着た後にすることだ。着る前ではない」と述べた。

 

「守るべきルールは、トラウザーズを履かない人間が公共の場で出ていくことは、トラブルのもとになるので、やめたほうがいいということだ」

 

 

 コロナウイルスの危機によって、人との接触を回避することが急に必要となったため、多くの人が自宅で仕事をするようになった。常にZoomを使ったビデオ会議を行っていない限り、誰もがマックスウェルのようになり、パジャマやその他のホームウェアで一日を過ごすようになるだろう。

 

 しかし、私が気づいたのは、朝のドレッシングの儀式は、心のギアをシフトするのに役立つということだ。それは着古したポロシャツやフリースの裏地が付いたトラックパンツと同じくらい快適である。デオドラントやコロンに精を出し、グルーミングの習慣を厳守することも同じだ。

 

本国版(英語)の記事はこちらから

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