THE OMEGA SPEEDMASTER: THE SARTORIAL CHOICE

オメガ スピードマスター
装いとしての選択肢

Wednesday, January 8th, 2020

オメガのスピードマスターは、宇宙飛行士の時計の元祖である。

そこで、ニール・アームストロングとバズ・オルドリンが月面に降り立ってから50年にあたる2019年、

THE RAKEは6月のピッティ・ウォモにて親しい仲間たちの力を借り、

このアイコニックなタイムピースの記念行事を開催した。

 

by wei koh photography jamie ferguson

 

 

左から:マーク・チョー氏、ロレンツォ・チフォネリ氏、ニコラ・リッチ氏、カール-エドウィン・ゲール氏、ファビオ・アッタナシオ氏、アレッサンドロ・スクアルツィ氏、アンドレス・ヴェレンコソ氏、イーサン・ニュートン氏、ロバート・スパングル氏、セルジオ・グアルディ氏。

 

 

 ご存じの通り、私の心の大部分はオメガのアイコン、スピードマスターへの愛情で満たされている。元々はカーレース文化に向けて作られた時計だが、NASAがマーキュリー計画およびジェミニ計画の宇宙飛行士の公式装備品として認定した、唯一のタイムピースである。

 

 1964年、NASAのエンジニアであったジェームズ・ラーガンは、ロンジン、ロレックス、ハミルトン、オメガの米国輸入業者に連絡を取り、見積書とタイムピースのテスト用サンプルの提出を依頼した。テストは1964年10月21日から1965年3月1日まで続いた。

 

 拙い言葉で申し上げると、それは過酷を極めるものだった。6回にわたる40Gの衝撃(それぞれ11ミリ秒間継続)、333秒間での1Gから7.3Gへの段階的加速、摂氏-18度から71度への温度変化といった内容を含んでいた。要するにラーガンは、これらのタイムピースの多くを破壊しようとしたのである。最後まで耐え切ったのは、非の打ちどころのない性能を持つオメガのスピードマスター(具体的にはRef.ST105.003.)だけだった。

 

 人類の宇宙との物語は、スピードマスターと密接に結び付いている。1969年7月に月面着陸を果たしたアポロ11号ミッション中、ニール・アームストロングとバズ・オルドリンはスピードマスターを着用していた。オルドリンが月面に降り立った瞬間も、彼の手首にはこの時計があったのだ。

 

 だが私は、興味深いことに気が付いた。ここ10年ほどの間で、スピードマスターは確かな目とファッションへの愛情を持つ人々に選ばれる時計となったのである。そこで私は、オメガ、とりわけスピードマスターへの揺るぎない愛情を分かち合えるファッション界のレジェンドたちに、6月のピッティ・ウォモでお集まりいただきたいと考えた。

 

 

左から:ヨハネス・ヒューブル氏/イーサン・ニュートン氏/マーク・チョー氏の腕元/セルジオ・グアルディ氏。

 

左から:アレッサンドロ・スクアルツィ氏/カール-エドウィン・ゲール氏とアンドレス・ヴェレンコソ氏/ファビオ・アッタナシオ氏の腕元。

 

左から:ロバート・スパングル氏の腕元/ロレンツォ・チフォネリ氏/ニコラ・リッチ氏とカール-エドウィン・ゲール氏。

 

 

 選ばれた方々のそれぞれに、所有しているスピードマスターを自身のスタイルを最も表現する形で着用してほしいと依頼した。すると彼らは一様に、時計のブレスレットを取り外してオメガの豊富なNATOストラップを組み合わせることにしたのは、いささか驚きだった。私もオメガのNATOストラップが世界最高品質であると考えている。

 

 依頼の結果、“メンズテーラーリング界の革新者たちに選ばれる時計は、スピードマスターである”という私の考えを不動のものにした。ミリタリーおよびワークウェアの美学をテーラーリングと融合させる東京のメンズウェア・ショップ「ブライスランズ」のイーサン・ニュートン氏や、「アーモリー」の共同創設者であり、モダンな都会的ダンディズムの新時代を独力でもたらしたマーク・チョー氏、そしてストリート・スタイルのフォトグラファーのカール-エドウィン・ゲール氏や、海兵隊員からファッションフォトグラファーに転身したロバート・スパングル氏。スピードマスターがそれぞれの人物と鮮やかな本物のつながりを築いている光景は、まさに眼福であった。

 

 テーラーのロレンツォ・チフォネリ氏、伊・プーリア州を拠点とする「シャマット」のニコラ・リッチ氏、そして靴作りの世界で我が道を行く「バルバネーラ」の創立者、セルジオ・グアルディ氏も、各々が時計と自身のスタイルのビジョンを自然かつ完璧に調和させていた。ミラノのファッショニスタで、スピードマスターのコレクターであるアレッサンドロ・スクアルツィ氏や、「The Bespoke Dudes」の開設者であるファビオ・アッタナシオ氏のようなイタリアのスタイルアイコンも、自身の魅力、溢れんばかりの情熱、輝くような気品をこの集いに添えてくれた。

 

 さらにヨハネス・ヒューブル氏、スペインの売れっ子モデルで俳優のアンドレス・ヴェレンコソ氏が、茹だるように暑いフィレンツェでの撮影でも、フォーシーズンズ ホテルの庭園でご一緒した牧歌的なディナーでも、颯爽とした落ち着きある姿で注目を集めた。ディナーでは、世界最高峰の時計コレクターであるアウロ・モンタナリ(別名ジョン・ゴールドバーガー)氏が、世界最高級に希少なスピードマスターを身に着けて、サプライズゲストとして登場したのだった。

 

 

フィレンツェのフォーシーズンズ ホテルの庭園にて。 左から:アウロ・モンタナリ氏/アウロ・モンタナリ氏が所有する希少なスピードマスター/アレッサンドロ・スクアルツィ氏/セルジオ・グアルディ氏。

 

左から:THE RAKEのファウンダー、ウェイ・コー(筆者)の腕元/ロレンツォ・チフォネリ氏/互いのスピードマスターを見せ合い語らった。

 

 

オメガ スピードマスターとその世界について、さらに知りたい方は、こちらをクリック。

 

それぞれが語る「オメガ – 私の選択」は下記リンクにて公開中。

Vol.1…マーク・チョー

Vol.2…カール-エドウィン・ゲール

Vol.3…イーサン・ニュートン

Vol.4…ヨハネス・ヒューブル

Vol.5…セルジオ・グアルディ

Vol.6…アレッサンドロ・スクアルツィ

Vol.7…ロバート・スパングル

Vol.8…ファビオ・アッタナシオ

Vol.9…ロレンツォ・チフォネリ

Vol.10…アンドレス・ヴェレンコソ