THE LEICA SINGAPORE PORTRAITS SERIES: PART TWO

ライカで撮影すると、こんなに違う

September 2021

THE RAKEは、ライカ・シンガポールと協力して、新しいSL2-Sシステムを使って影響力のあるアーティストを撮影した。

パート2では、ティモシー・ジェイムスとブリット・ボーンズを紹介する。

 

 

by RIKESH CHAUHAN 

photography RIKESH CHAUHAN

 

 

 

 

 

 ここ数年、ポートレイトやルポルタージュ写真を撮影してきた私は、他の写真家と同様に、ライカのカメラは人々が夢見る“聖杯”のようなものであると認識している。エンジニアリングと控えめなデザインの賜物であり、そこに魔法のようなタッチを加えて存在感を際立たせている。

 

 その“タッチ”を上手く説明するのは難しい。技術的というより感覚的なものだからだ。ライカを持っていると、まるで自分が別のプレイ・フィールドにいるかのように感じられる。それだけで尊敬され、オーソリティだと思われ、自信が湧いてくる。まるで弟子から師匠になったような気分になるが、すべてのことがそうであるように、大きな力には大きな責任が伴う。

 

 このシリーズは、最新のSL2-Sシステムを使って、シンガポール在住のアーティストたちを撮影したものだ。

 

 

Timothy James

 

 

 長年の友人でもあるティモシー・ジェイムスは、建築家、写真家、モデルとしてロンドンを拠点に活動し、冒険とモータースポーツをこよなく愛している。彼のコンテンツ制作、写真、モータースポーツに対するユニークなアプローチは、大変興味を引くものだった。同じライカ使いのフォトグラファーとして、ティモシーとカメラ、クルマ、そして好奇心について語り合うのは当然のことだった。ジェイムスはこう語る。

 

「子供の頃からずっとポルシェ911を所有したいと思っていました。シルエットは時代を超越していますし、優れたデザインの頂点。40年経った今でも、スポーツカーが持つべき性能を十分に発揮しています」

 

 クルマとカメラについて、彼はこう続ける。

 

「私にとって重要なのは、運転するたびに笑顔になれるということです。これは本当に重要なことです。必要だから乗るのではなく、好きだから乗る。ライカのカメラも同じです。信頼性が高く、洗練されたものを使っていると、すべての瞬間を楽しまずにはいられません」

 

 

 

 

Brit Bones

 

 

 ブリット・ボーンズは、デジタル・イラストレーターとしてだけでなく、フォトグラファー、ライター、ミュージシャン、モデル、イラストレーター、デザイナーとしても活躍しているマルチ・タレントだ。彼女ほど“アーティスト”という言葉を体現している人はいないだろう。彼女は作品について、こう語る。

 

「イラストは自分の考えや気持ちを人に伝える手段のひとつですが、最近はそれだけにこだわっていません。人々が私の作品に共感し、自分が感じていることはひとりではないと分かってもらえることが嬉しいのです」

 

 彼女には熱心なフォロワーが多数いる。イラストと写真を組み合わせた最近の作品について聞いてみた。

 

「時々、イラストを描くのが億劫になってしまうことがあったので、方法を変えて、写真にイラストを描いてみたのです。やり方を変えて創造性を見いだせるのはいいこと。写真は、撮影した瞬間に終わってしまうような一瞬の美しさを表現できると思います」

 

 

 

 

 

 今回はライカSL2-S、50mm 1.4、35mmを使用してロンドンで撮影した。このシリーズをフォローするには、ハッシュタグ「#TheRakexLeicaSG」をチェックしてほしい。