THE EQE: INSPIRES YOUR SENSES

未来のドライバーズカーがここにある

November 2022

家族とのドライブや旅行に適しているのはもちろん、“ビジネス・エクスプレス”として乗りこなしても様になる。未来のラグジュアリーEVセダンを、自動車評論家、渡辺慎太郎が評する。

 

 

 

text shintaro watanabe

 

 

 

EQE 350+
EQEは空気ばねと電子制御式ダンパーを組み合わせたエアサスペンションと後輪操舵機構を標準で備える。エアサスペンションは乗り心地やハンドリングに、後輪操舵は駐車の容易性やスタビリティの向上に貢献する。全長×全幅×全高:4,955×1,905×1,495mm ※写真はオプション装着車

 

 

 

 メルセデス・ベンツ初の電気自動車専用プラットフォーム、「EVA2」は四つのモデルが共有するとすでに公表されている。2022年9月末に、日本にはそのうちの2台が早速上陸した。いずれも4ドアセダンで、ひとつがEQS、そしてもうひとつがこのEQEである。

 

 EQSとEQEの関係は、メルセデス・ベンツのSクラスとEクラスの関係と同じようなものと考えていい。つまり、EQEのほうがよりドライバーズカーとしての資質と魅力を備えたクルマといえる。例えばボディサイズはEQSよりもひとまわり近く小さく、とりわけ短くなったホイールベースは操縦性の向上に優位に働き、運転が一層楽しくなる物理的要素があるからだ。

 

 EQEのスタイリングは、ボンネットが短くキャビンが前方にあるキャブフォワードデザインとフロントからリアエンドにかけて1本の弓のようなラインを描く「ワン・ボウ」が特徴。エンジンよりもモーターのほうが補機類を含めてもコンパクトなため、電気自動車はエンジンルームを小さくできるのである。

 

 日本仕様のEQEはリアのみにモーターを置く後輪駆動の“EQE 350+”と、前後にモーターを置く4輪駆動の“メルセデスAMG EQE 53 4MATIC+”の2モデルで構成される。モーターがひとつのEQE 350+でも292PS/565N・mものパワーを有するので、モーターならではの瞬速のトルクの立ち上がりもあって、想像以上の力強い加速を披露する。それを受け止めるのは標準装備のAIRMATICサスペンションだ。セルフレベリング機構により地上高と一定に保つだけでなく、高速走行時には車高を自動的に下げて操縦安定性を高める。

 

 

 


インテリアは基本的にSクラスやCクラスと同様の装備と機能となる。先進性と機能性、そして上質感が見事に融合している。HEPAフィルターを採用した強力な空気清浄機能を備えたエアコンを標準装備する。

 

 

 

 

 EQEは90.6kWhのリチウムイオンバッテリーをキャビンの床下に敷き詰めている。これにより、EQE 350+は624km※の航続距離を確保した。600km以上あれば、たいていのドライブや旅行には十分だろう。そして日本仕様には特別な機能が用意されている。双方向充電である。自宅の太陽光発電システムで発電した電気を貯蔵するだけでなく、停電などの際には自宅へ電気を送る予備電源としても利用できるのである(別途、充放電器と工事が必要)。電力切迫が問題となっている今、なんとも心強い機能である。

 

 EQEはSクラスに準じた上質で機能性の高いダッシュボードを備えているが、機会があればぜひ一度見てほしいのがメルセデス AMG EQE 53 4MATIC+にパッケージオプションで用意されているMBUXハイパースクリーンである。ダッシュボード全体を1枚の特殊ガラスで覆い、その中にメーターパネル、センターディスプレイ、助手席用ディスプレイの計3枚がレイアウトされていて、その景色は次世代のクルマらしい先進性に満ちている。

 

 EQEは家族とのドライブや旅行はもちろん、“ビジネス・エクスプレス”として乗りこなしても様になる、ラグジュアリーEVセダンなのである。

 

 

 

 

 

AMGのパワーを与えられたEQE

Mercedes-AMG EQE 53 4MATIC+
日本仕様のEQEにはAMGのDNAが注ぎ込まれた“メルセデスAMG EQE 53 4MATIC+”も用意されている。625PS/950N・mというとてつもないパワーとトルクを誇るが、状況に応じて4MATIC+の4輪駆動システムが前後に最適な駆動力配分をするので、極めて安定感のある圧倒的加速感が味わえる。MBUXハイパースクリーンはこのモデルのみのパッケージオプション設定となる。全長×全幅×全高:4,970×1,905×1,495mm ※写真はオプション装着車

 

 

 

※一充電走行距離(WLTCモード/国土交通省審査値、EQE 350+の場合)は、定められた試験条件での値。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)、整備状況(タイヤの空気圧等)に応じて値は異なる。電気自動車は、走り方や使い方、使用環境等によって航続可能距離が大きく異なる。WLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。市街地モードは信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定し、郊外モードは信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定、高速道路モードは高速道路等での走行を想定。※写真はオプション装着車です。写真の仕様・装備は、日本仕様と異なる場合あり。※写真は充電のイメージ

 

 

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