こなれた感を生むソリッドタイ

サルトリア仕立てのビスポークスーツとは非常に相性がいい。生地に程よい張りがあるので、ネクタイを結んだときにノット回りにニュアンスをつけやすく、手でノット下の大剣と小剣を捻ると、非常に立体的でこなれた感じが生まれる。ベーシックな黒やネイビーだけでなく、他ではなかなか見られないイタリアらしい美しい色が揃っているのも嬉しい。大剣幅は8.5cm。¥36,300 Seven Fold / Afterhours

　どんなストライプにも、どんなチェックにも、そしてもちろん無地のスーツにも合わせられ、何本所有していても困らないのがシルクツイルのソリッドタイである。ひとくちにソリッドタイといっても生地や仕立てによってその表情はさまざまで、無地のシンプルさゆえ、ネクタイによってはストイックな雰囲気になりすぎてしまうものもある。

　いっぽう、あえてスキのある感じを生んでくれるのが、フィレンツェのセブンフォールド社のソリッドタイだ。程よく張りのあるシルクツイルを用い、仕立ては芯のない同社お得意のセッテピエゲ（七つ折り）。シンプルな無地でありながら、見た目に軽やかさがあり、ニュアンス豊かな表情をしっかりもっているのである。手で柔らかく仕立てられたイタリアのビスポークスーツ、襟芯の柔らかなシャツとの相性がとてもよく、シンプルな装いであっても非常にこなれた雰囲気を生んでくれる。セブンフォールド社ならではの、他にはない美しい色合いがラインナップされているのが嬉しい。