KINDRED SPIRIT
Karl-Friedrich Scheufele - Interview

辣腕経営者の精神

Tuesday, May 19th, 2020

 

 ショパールは倫理的な側面でも実績をあげてきた。良心的なラグジュアリーに対して並々ならぬ情熱を注いでおり、着実な効果と実践例を積み上げている。

 

 例えば、ロンドンのニューボンドストリート店のオープニングでは伝統的なレッドカーペットではなく、海洋廃棄物と埋立てごみを原料とするアクアフィル社の繊維で作ったブルーカーペットを敷いた。また、2018年7月からすべての時計とジュエリーにおいてエシカルゴールドのみを使用している。

 

ロンドンのニューボンドストリートにショパールの新たな旗艦ブティックがオープン。オープニングナイトに向けてブルーのカーペットが敷かれた。

 

 

 ニューボンドストリート店で私たちがお会いしたショイフレ氏は、いつも通り大変にこやかで、さまざまな点について語ってくれた。

 

 

 ロンドンに来られたお客様には、寛ぎを感じていただきたい。私たちはこの店をつくるにあたり、優雅な英国式住居の理想像をイメージすることから始めました。すべての部屋に違いがあり、それぞれが独自のスタイルを持っているものの、建物全体は板張りのフロアで統一感を持たせ、現代的でありながら心地よい家庭的な雰囲気を醸し出しています。

 

 ロンドンを訪れる方は、特定の経験を求めています。特定の建築物やレストラン、クラブへ足を運ぶでしょう。そこで私たちは、どの都市の店でも同じ店舗コンセプトであるという発想から離れることにしたのです。ロンドンのショパールを訪ねる体験が、パリやニューヨークのショパールと同じ体験ではいけません。

 

 ムーブメントの小型化や薄型化が進むほど、機械的に許容される誤差は小さくなります。より精密になり、生産の難易度も上がります。部品は大変デリケートな状態で、時計師はムーブメントを組み立てる際、細心の注意が必要です。超薄型の時計の生産は、超軽量型のクルマの製造と似ています。使う素材はさまざまで、組み立てはいっそう複雑になり、動作させるためのハードルも上がりますから。

 

 

1 2 3 4