【ジョンロブ】年に一度の贈り物

photography tatsuya ozawa

アッパーを走る手編みのラインがアクセント。アンスラサイトのバックルが足元をクールに引き締める。スリムでシャープ、アーモンド型のトウを持つ7000番ラストを採用。3色展開（ブラック、オックスブラッド、ダークグリーン）。プレステージソールのフォアパートはイヤーモデルのテーマカラーであるネイビーに染められている。2024年10月25日世界同時発売。世界限定500足、シリアルナンバー入り。¥464,200 John Lobb

　ジョンロブは毎年10月25日靴の聖人「聖クレパン」の日を記念してイヤーモデルを発表している。イヤーモデルは単なる限定品にとどまらず、その年におけるジョンロブの持てる技術のすべてを注入した、チャレンジングなモデルとして位置づけられている。

　特に注目が集まるのは、アッパーの造形である。さまざまな超絶技巧を駆使したホールカットのバリエーションにはいつも驚かされる（まるで林檎の皮のように細長く連なった一枚革を、同心円状に縫い合わせた靴もあった）。

　今回のモデル「アレキサンダー」はホールカットのアッパーに、手編みのラインがアクセントとして加えられている。ノルウェイジャンウェルトに用いられる「クロスステッチ」がインスピレーション源だという。まるで革の表面に三つ編みが施されているように見える。片側のみにオフセットされたストラップにはアンスラサイトのバックルが取り付けられている。卓越した技術をさらりと配し、モダンでクールな一足に仕上げられている。