HOW to WEAR, HOW to ENJOY!

鴨志田流着こなし術 Vol.11
ミリタリーを着こなしに取り入れる

September 2021

今秋冬、ミリタリーテイストのアウターをコーディネイトに加えるのが面白い。

同アイテムは、ベースとなる装いの雰囲気を、ガラリと変える力をもっているからだ。

 

 

photography tatsuya ozawa

text yuko fujita

 

 

 

鴨志田康人/Yasuto Kamoshita

1957年生まれ。ビームスを経て1989年、ユナイテッドアローズの設立に参画。クリエイティブディレクターを経て2018年よりクリエイティブ アドバイザー。2008年よりスタートした自身のブランド「カモシタ ユナイテッドアローズ」が世界中で人気を集めている。また、2019年よりポール・スチュアートの日本のディレクターも務めている。

 

ミリタリーコートで“きれいめ”に男らしさを

ポール・スチュアートのウールギャバジン素材のきれいめなスーツをマルニのホリゾンタルストライプのTシャツと、ヴィンテージのM-43フィールドジャケットでドレスダウン。

「カーキで統一したところもポイントで、他の写真でプレスの藤原に着てもらった3スタイルもそうですが、上下で色の差をつけずにトーンを揃えて着るのが気分です。靴は以前からお気に入りだったアルゼンチンのグイド。今秋冬よりUAで展開します」。シューズ¥36,300 GuidoUnited Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501) フィールドジャケット、スーツ、ニット property of Yasuto Kamoshita

 

 

 

 今回は、ミリタリーテイストのアウターをスタイリングにミックスさせるという鴨志田氏にとっての定番の装いを改めて提案。

 

「機能素材のジャケットやイージーパンツなどのコンフォートなセットアップが人気を集め始めている昨今、ただその流れに乗るのではなく、せっかくなら面白く、楽しく、そして男らしく着たいですよね。個人的にはそこに“ミリタリー”という硬派な要素をもったアウターを掛け合わせることで、そのギャップを作り、スタイリングを引き締めるのが好きですね。クラシックなスーツにミリタリーのアウターを合わせるのも面白いですし、ハイテク素材で表現したミリタリーの定番アイテムという選択も今年らしくて面白いと思います」

 

 

 

ハイテク素材の

セットアップに男らしさを

ウォッシャブルで撥水機能も備えたUAオリジナルの“COZY”シリーズのPertex Unlimited素材によるセットアップ。「新しいライフスタイルに合わせて生まれた服をそのまま取り入れるのではなく、そこにあえてミリタリーコートを合わせる。そうすることで、スタイリングに男らしさや本物感が生まれます。新旧を融合させたところが自分らしいのかな、と」。ジャケット¥29,700、トラウザーズ¥14,300 both by United Arrows、Tシャツ¥12,100 Sunspel、ブーツ¥93,500 Crockett&Jones for United Arrows/all by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501) コート property of Yasuto Kamoshita

 

 

 

定番のA-2ブルゾンも

ハイテク素材で新鮮に

シルクのような光沢を備えたポリエステル100%のA-2タイプブルゾンに、ウール合繊のトラウザーズ。「A-2にクリースの入ったトラウザーズと革靴を合わせるのは昔からアメリカ人もしている定番的な装いですが、こちらは素材がアップデイトされているので古臭く見えることなく、新鮮かつ快適です。今どきのクラシック感が表れていますよね」。ブルゾン¥57,200 Loeff(ロエフ 六本木店 Tel.03-5786-0877) Tシャツ¥12,100 United Arrows、スカーフ¥13,200 Fratelli Luigi、トラウザーズ 参考商品 Berwich、ブーツ¥90,200 Crockett&Jones for United Arrows/all by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)

 

 

M-65を合わせて新しい

フレンチトラッドを表現

高番手ウールのアンコンジャケット&イージーパンツのセットアップは大変軽やかかつコンフォート。「スーツにM-65を合わせる着こなしは、まさに自分が80年代にしていたものです。これは軽やかなセットアップにあえて合わせたM-65とのギャップが新鮮。今らしいフレンチトラッドに仕上がっています」。ジャケット¥94,600、イージーパンツ¥37,400 both by Tagliatore、シャツ¥25,300 Errico Formicola、タイ¥17,600 Fratelli Luigi 、シューズ¥41,800 Padmore&Barnes×Camoshita/all by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501) フィールドジャケットproperty of Yasuto Kamoshita

 

 

<本連載の過去記事は以下より>

Vol.1 春の装いは巻き物でアクセントを

Vol.2 ジーンズは程よいリラックス感で楽しむ

Vol.3 小物から考えるスーツの装い

Vol.4 2019年秋冬的フレンチトラッド術

Vol.5 今どきのフォーマルの楽しみ方とは?

Vol.6 今季気になっている春のアウター4選

Vol.7  春にこそ着たいベージュ&オフホワイト

Vol.8 2020年秋冬、装いの変化は?

Vol.9 大注目アイテム“ワイドトラウザーズ”を楽しもう!

Vol.10 “カモシタ”の最新コレクションに見るナチュラルな装い

Vol.11 ミリタリーを着こなしに取り入れる

 

 

THE RAKE JAPAN EDITION issue41掲載記事