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鴨志田流着こなし術 Vol.4
2019年秋冬的フレンチトラッド術

Thursday, January 2nd, 2020

鴨志田氏がこの秋気になっているのは、

氏のベースにあるフレンチトラッドスタイルだ。

ブリティッシュやアメリカンのスタイルに、

1点のひねりで今の気分を生むその装いとは?

 

photography tatsuya ozawa  text yuko fujita

 

 

Key Item>カシミアニット

ブリティッシュカントリーの差し色にきれいな色のニットを

バブアーのツイーディなポリエステル素材の別注ビューフォートに、フランネルのジャケットとトラウザーズのセットアップ、それにカシミアニットを挟んだブリティッシュカントリースタイル。「ニットの色にロイヤルブルーを取り入れて、重厚感を抑えているのがポイントです。フランス的マインドでスタイリングを組むと、ブリティッシュカントリーもフレンチトラッドの雰囲気になるのを表現してみました。セットアップの生地は、ヴィターレ バルベリス カノニコに特別に作ってもらった、着崩しやすいグリーンがかった“ニューグレイフランネル”です」

フィールドコート¥47,000 Barbour、ジャケット¥80,000、トラウザーズ¥36,000 both by Camoshita United Arrows/all by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501) カシミアニット¥42,000 William LockieUnited Arrows Harajuku(ユナイテッドアローズ 原宿本店 Tel.03-3479-8180)

 

 

 時代の2歩先をいくとも言われている鴨志田氏のスタイリングにはメンズクロージングに携わる世界中の人間が注目していて、実際そこからメンズの新しく大きな潮流が生まれることも珍しくない。

 

 氏の装いには常にハッとさせられる新鮮さの中にもどこかに安心感があるが、それは背景に長年ベースとしてきたフレンチトラッドの薫りがあるからだ。昨今はその枠の中で、今の気分をミックスさせているという。

 

 氏のような卓越した感性を即座に身につけるのは難しくとも、装いに対する考え方を知ることは、きっと参考になるはずだ。

 

「今秋冬のスタイリングのベースにあるのは、私が80年代に最も影響を受けた、フレンチトラッドのスタイルです。フレンチトラッドの真髄は、英国やアメリカのオーセンティックなアイテムをフランス人の独自の感性でスタイリングするところにあります。

 

 今年の感じでいくと、そのスタイリングはどれかひとつに意外性のあるアイテムを合わせて変化を加えることで完成します。色彩はベージュからオリーブなどの優しい暖色系で、そこにニットで色を差すことはありますが、全体のトーンを同系で揃えた、落ち着いた雰囲気の装いが気分ですね」

 

左から順に:

Key Item>チノーズ

きれいめな中にあえてチノーズを足す

「全体をベージュ系でまとめて色の差をつけないようにしながら、そこに1点アメリカらしさを取り入れるべくチノを合わせました。アメリカっぽくしたいわけではなく、むしろどこの国籍も感じさせない、フレンチトラッドのマインドで組んだスタイリングです。エフォートレスやリラックスが昨今のキーワードになっていますが、その中できれいめにコーディネイションするのがいいかなと。自分の世代では肩にかけたニットもフレンチトラッドの装い術なんです(笑)」

ジャケット¥140,000 De PetrilloUnited Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501) 肩にかけたニット¥42,000 William LockieUnited Arrows Harajuku(ユナイテッドアローズ 原宿本店 Tel.03-3479-8180)カットソー¥18,000 BatonerSteven Alan Tokyo(スティーブン アラン トーキョー Tel.03-5428-4747) チノーズ¥17,000 DistrictDistrict United Arrows(ディストリクト ユナイテッドアローズ Tel.03-5464-2715

 

 

Key Item>フィッシングベスト

アウトドアアイテムを1点プラス

ざっくりしたウールモヘアのニットにアウトドアの要素としてのフィッシングベスト、首元にスカーフをあしらい、コットンウールのトラウザーズを合わせたスタイリング。これもまた実に鴨志田氏らしい。「野暮ったさスレスレなんだけれど味わい深くてカッコいい、カントリーサイドにいそうなおじさんをイメージしたスタイリングです(笑)。このように優しく明るいトーンでまとめながらアウトドアのアイテムを差す着こなしが、今とても気になっています。フィッシングベスト、面白いでしょう?」

フィッシングベスト¥8,800 RothcoSteven Alan Tokyo(スティーブン アラン トーキョー Tel.03-5428-4747)ニット¥18,000 United Arrows、スカーフ¥14,000 Fratelli Luigi/both by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)

 

Key Item>CPOジャケット

CPOを軸に築く男のパステルカラー

「CPOジャケットはアメリカらしいアイテムですが、ネルシャツっぽい生地は実はイタリアの素材で、ヨーロッパ独特のエレガントな雰囲気をもっているところが気に入っています。これには通常デニムを合わせるんでしょうけど、あえてトラウザーズを合わせているところがカジュアルアップしているヒネリのポイントです。中にはTシャツをもってきていますが、微妙なパステルトーンを選んで全体のカラートーンを抑えています。今秋冬は、自分の中では“男のパステル”がキーワードなんです(笑)」

CPOジャケット¥22,000 Camoshita United Arrows、カットソー¥8,000 United Arrows & Sons、トラウザーズ¥26,000 Celler Door/all by United Arrows Roppongi Hills(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)

 


 

<本連載の過去記事は以下より>

Vol.1 春の装いは巻き物でアクセントを

Vol.2 ジーンズは程よいリラックス感で楽しむ

Vol.3 小物から考えるスーツの装い

Vol.4 2019年秋冬的フレンチトラッド術