HOW TO ENJOY “KINOBI”
京都生まれの自然派ジン「季の美」
August 2020
もうひとつ京都らしさを存分に感じられるジンもご紹介したい。京都・宇治市の老舗茶屋「堀井七茗園」とのコラボレーションで生まれた「KI NO TEA」だ。その名の通りお茶の香りが非常に豊かなこの一本には、このジンのためだけに特別な配合でブレンドされている玉露と抹茶の元である碾茶(てんちゃ)が用いられている。
ジンの香りと玉露の香り非常にバランスよく融合している、まさに、新たなジャンルのジンといえよう。
「KI NO TEA」度数は45%。¥6,000(税抜)。
おすすめの飲み方は、KI NO TEA 30mlに大きめの氷を入れるだけの「季のTEAオンザロック」。ミネラルウォーターを少し足すと香りがさらに広がる。バニラアイスやチーズケーキなどのデザートとのペアリングも抜群だ。
実は、冒頭に触れた「デュークス・バー」の名バーテンダー、アレッサンド・パラッツィ氏が「季の美」のために考案したスペシャルカクテルもあるんだとか。彼のレシピだけでなく、多彩な国々のバーテンダーたちが考案した個性溢れるレシピは書籍『Classic KI NO BI Cocktails』にて公開されているため、旅に出られない今、自宅で作って旅気分を味わって楽しむのもいいだろう。
右:「キッシースズキのマティーニbyアレッサンド・パラッツィ」。お気づきの方もいらっしゃると思うが、あの『007は二度死ぬ』に出てきたボンドガール、キッシー鈴木がインスピレーション源となったカクテルだ。/左:名物バーテンダーのアレッサンド・パラッツィ氏。Photo by Addie Chinn
ところで、自分で作ってみたマティーニはどうであったかというと、ただただ、美味しかった。もちろんそれは「季の美」だったから、ということに他ならないが、海外のジンに比べ柔らかさを感じ、その香りの深さにうっとりとした。
これこそ、ジンの真髄である“香り”を存分に楽しむことができる一本だ。
京都蒸溜所