HEROES OF THE FRONTIER

世界随一のコレクターが語る
オーデマ ピゲの魅力

Saturday, May 2nd, 2020

 だが、シャリー氏が初めて買ったオーデマ ピゲは、上記の購入3カ条を満たしているだけでなく、さらに崇高な美徳を体現している。同社の持ち味と考える、過去製品の成功に安住しない姿勢である。

 

「『ロイヤル オーク』ほどの豊かな歴史と気品を兼ね備えた時計を、一体どんな手法で今日的かつ革新的なものに進化させるというのでしょう? 当時のデザイナー、エマニュエル・ゲイエが指示されたのは、ミレニアムに向けた時計を製作することでした。

 

 彼は数々の興味深い新要素を『ロイヤル オーク オフショア』に盛り込むことで、それを実現してみせたのです。側面のラバー製ガスケットやラバー製プッシュボタン、あの非常にインダストリアルな外観と共存する自然な優雅さに、私は心の底から感嘆しました」

 

 

ピンクゴールドカラーのダイヤルを備えた「ロイヤル オーク“ ジャンボ”エクストラ シン」自動巻き、18KWGケース、39mm。property of ‘Shary’

 

 

 ほとばしるような革新性に、何十年もの歴史があるとシャリー氏は述べる。

 

「オーデマ ピゲが『ロイヤル オーク』を発表した当時、誰がスチール製のラグジュアリー・スポーツウォッチを身に着けていたでしょう? 当初は買い手が少なかったものの、同社は『ロイヤル オーク』を見限らなかった。そして今では、最も人気のあるタイムピースのひとつとなりました。

 

 オーデマ ピゲは挑戦し続けています。飛ぶように売れるアイテムがあっても、その成功に安住しない。立ち止まることなく前進し、次のレベルへ進化させています。そんなところが好きですね」

 

 

「ロイヤル オーク コンセプト カーボン」手巻き、フォージドカーボンケース、44mm。property of ‘Shary’

 

 

 シャリー氏は、同社の勇猛果敢さを物語る最近のエピソードとして、2017年に発表された時計を挙げる。耐錆性・耐食性・耐擦傷性に優れ、アレルギーを起こしにくく、極めて不透水性の高いブラックセラミック製の「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー」である。

 

「セラミック製という前例は既に他社でありましたが、オーデマ ピゲはパーペチュアルカレンダーで実現した上、ブレスレットまでセラミック製としました。このブレスレットは、時計におけるブレスレットの歴史において最高のデザイン性と快適性を備えています。気品に溢れていながら非常に快適かつ実用的です。1点を作り上げるのに600時間を要します」

 

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