HEROES OF THE FRONTIER

世界随一のコレクターが語る
オーデマ ピゲの魅力

Saturday, May 2nd, 2020

目の肥えた時計コレクターとして知られるアーメド・“シャリー”・ラーマン氏。

絶え間ないイノベーションを続けるオーデマ ピゲは、あらゆる点において彼を満足させている。

 

text nick scott photography kim lang

 

 

Ahmed ‘Shary’ Rahman/アーメド・“シャリー”・ラーマン

1970年代にジュート貿易からスタートし、今では巨大コングロマリットとなったバングラディッシュのベキシムコでインターナショナル・マーケティング・ディレクターを務める。父親と叔父はグループの創業者。卓越したファッショニスタであり、ウォッチコレクターとしても知られている。

 

 

 

 オーデマ ピゲは、大物セレブリティの手首に見事な輝きを添えることで広く世間の注目を集めた。だが本格的な機械式時計に精通するコレクターたちが関心を寄せるのは、バングラディッシュ生まれのロンドンっ子、アーメド・ラーマン(通称シャリー)氏の意見だ。熱心な時計コレクターである彼が145年の歴史を持つ偉大な高級時計メーカー、オーデマ ピゲに対して抱く愛情は、彼のインスタグラム(@time_mechanic)にも表れている。

 

 ジェームズ・ボンドの大ファンである彼が時計に目覚めたきっかけは、1990年代半ばにオメガを身に着けたピアース・ブロスナンを見たことだった。一方、オーデマピゲに憧れを抱くようになったのは大学時代だったという。

 

「投資銀行でインターンをしていたときに、『ロイヤル オーク オフショア』が私のレーダーに引っかかった。当時は大きくて分厚い時計が一世を風靡していたんです。そんなわけで、私はインターンの最終日に給料小切手を持って一目散に人生初の『ロイヤル オーク オフショア』を購入しに行ったのです。今もよく身に着けますし、売るつもりは毛頭ありません」

 

 

「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー ウルトラ シン」自動巻き、PTベゼル×チタンケース、41mm。 property of ‘Shary’

 

 

 運命的な出会いに恵まれたあの日、自分がその後10年間で時計収集の厳格な基準を確立することや、買ったばかりのその時計が基準をパスし続けることなど、若きシャリー氏は知る由もなかった。

 

「時計を購入する際に着目する3つの基準があることに気づきました。ひとつ目は美しさ。時代を超越したスタイルを備えていてほしい。ふたつ目はストーリーですね。例えば『ロイヤル オーク』は素晴らしいストーリーを秘めています。あれはジェラルド・ジェンタが英軍艦ロイヤル・オークの舷窓に基づいてデザインしたのです。

 

 そして3つ目は中身です。コレクションするにつれて時計の知識が増え、知識が増えるにつれてディテール志向が強くなります。より大きな喜びをくれる要素を宿しているのがムーブメントなのです。

 

 部品をどう磨いて仕上げているのか、どのようなテンワやヒゲゼンマイを採用しているのか、スプリットセコンド・クロノグラフはどんな風に動作するのか、ミニッツリピーターはどうやってさまざまな音を出しているのか、などといった点ですね。私は工学畑の出身なので、こうしたことを追究することに大変興味があります」

 

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