Glengrant "GLASSHOUSE COLLECTION"
華やかなシングルモルト「グレングラント」に新たなウルトラプレミアムラインが登場
September 2025
ピートを用いない製法にこだわり、華やかさを追求してきたシングルモルト「グレングラント」に、新たなラインが加わった。
text yukina tokida
創業者の息子であるジェームズ・グラント(通称“ザ・メジャー”)が蒸留所を継承したのは1872年のこと。彼はものづくりへの強いこだわりを持ち、独自のシングルモルトを生み出そうとした。
世界各地を旅し、心惹かれた花や植物を持ち帰っては蒸留所周辺に庭園を築くなど、自然への敬意と探究心を持ち合わせていたことも知られている。その姿勢は、グレングラントの酒づくりに大きな影響を与えた。
理想とする華やかな味わいを実現するために、背の高いスレンダーなポットスチルや水冷式ビューリファイアの導入など、独自の設計を施した。熟成に至るまで工夫を凝らし、グレングラントならではの香味を確立したのである。
その精神は180年以上にわたり受け継がれ、今年、新たなウルトラプレミアムコレクションとして結実した。
ラインナップは21年、25年、30年の3つ。まず「グレングラント21年」は、オロロソシェリー樽とバーボン樽のふたつの原酒が用いられている。しかも熟成は蒸留所で最も伝統のある石造の倉庫で行われた。ボトリングの際に冷却ろ過を行わない、ノンチルフィルタード製法を用いることで、香味成分がそのまま残っているため原酒のように深い味わいが楽しめる。
「グレングラント25年」は、そのダークチョコレートのようなコクとまろみという、深い魅力を備えた一本。グレングラントの歴史においても屈指の完成度を誇る。厳選されたアメリカンオークのバーボン樽原酒とオロロソシェリー樽原酒を合わせている。
そしてそれらのトップに君臨するのが「グレングラント30年」。豊かな甘みと果実の余韻、そして柔らかな味わいは、ストレートでぜひ時間をかけてゆっくり堪能したい。熟練の職人の手により少量ずつ丁寧に作り上げられた一本は、とっておきの誰かへのプレゼントにも最適だ。
“華やかさ”を追求し続けてきたグレングラント。その理念が結晶したこの新コレクションは、シングルモルトの世界において確かな存在感を放っている。
グレングラント












