FORMULA 1® OFFICIAL SPARKLING WINE "FERRARI"
Formula 1® オフィシャルスパークリングワインになったイタリア最高峰のスプマンテ“フェッラーリ”
December 2022
text yuko fujita
2022年F1第18戦、鈴鹿サーキットで行われた日本グランプリの表彰式にて。伝統の“シャンパン・ファイト”に使用されているのは、イタリアのフェッラーリ社のスプマンテだ。
2021年3月2日、イタリアを代表するワイナリーであるフェッラーリは、Formula 1®グランプリのオフィシャルパートナーとして、レースの表彰式で使用されるスパークリングワインに選出されたことを発表した。
Formula 1®の表彰台において、フランスのシャンパーニュでの“シャンパン・ファイト”は今や誰もが知るお決まりのシーンだ。1950年、フレデリック・シャンドン伯爵がFormula 1®フランス・グランプリの勝者にシャンパーニュを贈ったのがその始まりとされ、最もアイコニックな瞬間である“シャンパン・スプレー”は、1966年のル・マンの優勝セレモニー時に偶然起こり、それが今日の“シャンパン・ファイト”へと繋がっていったという。
以来、Formula 1®の表彰台で使用されるスパークリングワインは、これまでシャンパーニュの独壇場だった。フェッラーリ社のスプマンテがレース後の表彰台での“シャンパン・ファイト”に使用されるようになり、Formula 1®のパドッククラブ(関係者エリア及びVIPラウンジ)でふるまわれようになったのは、フランスの生産者以外では初めての快挙である。
日本グランプリで1位に輝き、2022年のF1ドライバーズチャンピオンとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は日本グランプリ2位のセルジオ・ペレス(レッドブル)から祝福のフェッラーリを浴びている。右は3位入賞のシャルル・ルクレール(フェラーリ)。
イタリアの偉大なるスプマンテ
フェッラーリの歴史は1902年に始まった
フェッラーリの歴史は、トレントの気候とシャンパーニュの土壌の類似点に着目した創業者のジュリオ・フェッラーリがフランスでぶどう栽培を学び、地元トレントに戻ってシャンパーニュ同様の瓶内二次発酵による製法(メトド・クラッシコ)を取り入れた1902年に始まった。
1952年、ジュリオ・フェッラーリは後継者にブルーノ・ルネッリ氏を任命。今日、ルネッリ家の舵取りのもと、年間生産本数680万本を誇るまで発展を遂げている。
殺虫剤や除草剤は使わず、化学肥料の代わりに緑草肥料を使用し、花や昆虫も土壌を豊かにする大切な要素と考え、持続可能なオーガニック農法を徹底している。そんなフェッラーリ社のスプマンテは、世界最高峰のコンペティション『シャンパン&スパークリングワイン・ワールド・チャンピオンシップ』にて、最優秀生産者賞を史上最多の5度受賞。
ぶどう畑は標高300~700mの山々の斜面にあり、冷涼な気候と昼夜の激しい寒暖差がしっかりとした酸と理想的なアロマを、石灰質の土壌がミネラルたっぷりの複雑な味わいを生み出す。柔らかな泡と芳醇さ、官能的な複雑性を備え、イタリアでは食前酒としてだけなく、食事を通して楽しめるスプマンテとして広く愛されている。
10月7日~9日に鈴鹿で開催されたF1日本グランプリのパドックルームにて、フェッラーリ社CEOのマッテオ・ルネッリ氏。「今回のパートナーシップ締結は、フェッラーリのプレステージ性の高さを象徴する出来事であり、我々にとって大きなマイルストーンとなりました。イタリア全体にとっても、非常に大きな功績です。これは我々の新しい冒険の出発点でもあります」。ルネッリ氏が着用しているのはイザイアのジャケットだ。photo by Yoichi Onishi
2022年のFormula 1®は年間23レースが開催されるが、モンツァ(イタリア)、シルバーストーン(イギリス)、鈴鹿、マイアミ(アメリカ)、メキシコシティ(メキシコ)の5都市に関しては、スペシャルな「シティ・ボトル」が用意されている。シャルドネ100%のブラン・ド・ブランで、瓶内熟成期間は38ヶ月。濃密でエレガントなブーケ。完熟した果実や焼き立てのパンやヘーゼルナッツを思わせる香り。フレッシュで極めて洗練されながら、飲みごたえ豊かな味わい。柑橘のニュアンスやミネラル感とともに、長く続くフィニッシュ。FERRARI Formula 1® リミテッド・エディション“スズカ”(¥6,930/750ml)Ferrari(日欧商事 Tel.0120-200105)。
鈴鹿サーキットの外に設けられたフェッラーリのブースでは、レース後にFERRARI Formula 1® リミテッド・エディション“スズカ”を買い求める客の長蛇の列ができていた。
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