DENIM: POPULARITY THAT NEVER FADES
デニム:色褪せない人気
May 2021
デニムは自己表現のための重要な手段であり、非常に適応性が高いアイテムだ。
ドレスコードがより曖昧になる中、デニム製品をたくさん持っていることは、決して悪いことではない。
by freddie anderson
シンプルな織物で、その起源は驚くほど地味だが、デニムを巡る旅はエキサイティングだ。
ゴールドラッシュ時代に発明され、その耐久性で人気を博したデニム=ジーンズは、西欧諸国において、最も普遍的なアイテムとなった。しかしその薀蓄は実にディープである。
通常、服飾文化史においては、特定の時代を象徴する衣服があるが、デニムがダイナミックなのは、過去150年の間、そのアイデンティティが繰り返し変化してきたことだ。
デニムは19世紀後半に、アメリカ西部の農場や鉱山で働く労働者が着用するユニフォームとして誕生した。しかし、1930年代になると、デニムは郊外の一般家庭にも浸透していった。夏に牧場で、一時的にカウボーイとして過ごした若者たちがきっかけだった。
RUBINACCI
$ 285 |
G. INGLESE
Navy and White Cotton Horizontal Stripe With Denim Contrast Collar Polo Shirt $ 320 |
リーバイ・ストラウス&カンパニーのアーキビスト兼ヒストリアンであるリン・ダウニーはいう。
「デニムはアメリカ西部を象徴する服であり、魅力的で魔法のようなものでした」
しかし、コネチカット州やニューヨークでジーンズが一般的になるには、もう少し時間がかかる。デニムを擁護していた若者たちの主張も、そう長くは続かなかった。
転機は映画界から生まれた。ハリウッドは、古きアメリカ西部のブームを巻き起こし、さまざまなウエスタン映画を製作した。その過程において、カウボーイの魅力を神話のように高めた。
ゲイリー・クーパーやジョン・ウェインが演じた人物は、アメリカのフロンティア・スピリット体現しており、多くの人々の憧れを集め、デニムは自由と独立の象徴となった。
デニムが真に注目を浴びたのは1950年代である。ジーンズにブーツとレザージャケットを合わせたバイカーたちが現れたからだ。このときも、アウトローなバイカーのイメージを広めたのは映画だった。
RICHARD ANDERSON
Navy Cotton Kurashiki Japanese Denim Button Fastening Jeans $ 570 |
CRAFTSMAN CO.
Japanese Denim M-43 Field Jacket $ 425 |
1953年に公開された映画『乱暴者』のマーロン・ブランドは、デニムのジーンズにショットのレザージャケットを着ていたことで有名だが、これは当時のカウンター・カルチャーを見事に表現していた。
その2年後の1955年に公開されたジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』も、同様の影響を与えた作品だった。ダウニーはいう。
「ハリウッドの衣装デザイナーは、悪ガキといえばデニムを着せていました。1953年に15歳だった人は、誰しもマーロン・ブランドのようになりたいと思っていたのです」
このようにして、デニムの人気が再び高まった。
それ以来、10年ごとにデニム、ジーンズはさまざまな方法で再構築されてきた。1960年代後半、ジーンズはフレア状になり、ウエストが絞られた。それが控えめに見えるようになると、今度はベルボトムが脚光を浴びるようになった。
80年代半ばには、ジーンズはよりタイトで短い丈になり、その流行が終わるとブーツ・カットがもてはやされた。
ジーンズのスタイルは数え切れないほどあるが、ここで強調したいのは、デニムは万能であるということだ。
デザイナーのラルフ・ローレンは、デニムをブラックタイと組み合わせたり、カウボーイをビジネスマンやソーシャライツと同じようにハイファッションのモチーフにすることで、ジーンズの新しい魅力を引き出した。
ラルフ・ローレンが示したように、デニムの万能性の恩恵を一番受けているのは、実はクラシック・テーラーリングの世界かもしれない。
幸運にもTheRake.comでは、世界で最も評判の良いメンズウェア・ブランドからデニム・アイテムを厳選してお届けし、テーラーリングとデニムは、いかに相性がいいかを証明している。ブランドによっては、よりフォーマルなデニムを生産しているところもある。
もしあなたが“ルール・ブレイカー”であれば、絶対に気にいるであろう、熟練した職人が作った、クールなデニムアイテムが、豊富に揃っている。
ALEXANDER KRAFT MONTE CARLO
AK MC Polo Player White Selvedge Jeans $ 250 |
ALEXANDER KRAFT MONTE CARLO
AK MC SIGNATURE SHIRT WITH COCKTAIL CUFFS DENIM BLUE WASHED CHAMBRAY $ 165 |
このカテゴリーに当てはまるブランドのひとつがバルバネーラだ。そのオーセンティックなデニムは、特別な個性を放っている。バルバネーラは、ウエスタンにインスパイアされたデニムを製作しており、“真実と文化”を追求するというミッションのもと、エキスパートの手による独創的な作品を生み出している。
彼らのデニムコレクションのコアとなるのは、“バンディット”ジーンズだ。ライトブルー・ウォッシュで、スリムフィット(スキニーではない)にカットされたこのジーンズは、高品質の日本製セルビッチ・デニムを使用している。
耐久性に優れ、クールなヴィンテージ感があり、男性の脚を美しく際立たせるカットが施されている。同じブランドのブーツを履くことで、その効果をさらに高めることができる。
デニムを愛用していたビート・ジェネレーションを代表する詩人のジャック・ケルアックにちなんで名付けられたバルバネーラの黒のスエードと鹿革のブーツは、実にアメリカ的な雰囲気を醸し出しており、自分で履いてみて、ジーンズとの相性の良さにすっかり魅了されてしまった。
ホワイト、ブラック、ミディアム・ブルー・ウォッシュのバンディットを加えることで、あなたのワードローブは、さらに完璧なものとなるだろう。
エルビス・プレスリー、ジャンニ・アニエッリ、スティーブ・マックイーンなどのスターたちは、みな上下半身ともにデニムで揃えていた。バルバネーラのFDPデニム・ウエスタン・シャツは、ポイントカラーにメタル製のコンチョボタンが付いている。これをバンディット・ジーンズに合わせ、アドリアーノ メネゲッティの型押しクロコダイル・ベルトを締めれば、完璧なウエスタンルックが完成する。
デニム・ジャケットは、現在のメンズウェアの中では、メジャーであるとは言い難い。しかし、バルバネーラはこれからの人気を鑑み、デニム・ジャケットに力を入れることに決め、新作を出す。このデニム・ジャケットは、今シーズンの第2弾として、まもなく発売される予定だ。
BARBANERA
$ 215 |
BARBANERA
Black Cotton 12.50z Japanese Selvedge Denim Jeans $ 275 |
G.イングレーゼのロングスリーブ・ポロシャツは、メンズウェアの専門家の間で絶賛されている。今シーズン、G.イングレーゼは、ポロシャツのカフスと襟にデニムをあしらい、スタイルに変化をつけた。
G.イングレーゼのフォーマル・シャツは、スーツやネクタイとの相性が抜群だが、デニムのオックスフォード・シャツは、デ ペトリロやチフォネリのキャメルトーンのジャケットに最適だ。
デニムは、スマートなスーツのセパレートに、よりリラックスしたアクセントを与えてくれる。ハンドレッド ハンズ、エマ ウィリス、フラルボ、アレッサンドロ ゲラルディなどの有名シャツメーカーは、完璧なカットのデニム・シャツを提供しており、スーツのフォーマルさを和らげてくれる。
G. INGLESE
Washed Indigo Denim Western Shirt $ 405 |
G. INGLESE
Denim Blue Cotton Shirt with White Buttons $ 345 |
デニムが使われるのは、基本的なアパレル・アイテムだけではない。ダッパー ヴィランズのネグローニ・ダックスフンドがプリントされたフェイスマスク、ラポートの時計ストラップ、エリオット ローズのデニムとレザーのコンビ・ベルトなどもある。これらは確かに装いに“質感”を与えてくれる。
イタリアのパンタローニ トリノ、G.イングレーゼ、ルビナッチ、イザイアなどの高品質なトラウザーズや、クラフト・ジーンズメーカーのブラックホース レーン アトリエとのコラボレーションによる英国ターンブル&アッサーのエクリュ・デニムジーンズは、夏の投資としては賢明なものだろう。
王室御用達のビスポーク・シャツメーカーであるターンブル&アッサーが、デニム・アトリエとコラボレーションしたことは、デニムの永遠の存在感を、よく表していると言えるだろう。
TURNBULL & ASSER
$ 695 |
PANTALONI TORINO
White Smoke Cotton Denim Jeans $ 220 |