紡ぎ続けること

Wednesday, November 24th, 2021

text shige oshiro

phorography tatsuya ozawa

 

 

 

雑誌の手触り、匂い、そしてページを捲ることは、やはりどこか格別だ。これまでのたくさんの想いが詰まったデスクにて、お気に入りのコニャックを愉しみながら、今回は、ほろ酔いで寄稿することとする。

 

 

 

 早いものでTHE RAKE JAPAN EDITIONは、今号で創刊7周年を迎えた。まずは、小誌をこよなく愛してくださっているすべての方に、心から御礼を申し上げたい。

 

 この7年の間で、世界状況も、ライフスタイルも大きく変化した。ソーシャルメディアは、もはやなくてはならないものとなり、れっきとした生活の一部となった。世界との距離、人との距離がより一層縮まり、従来の考え方を超えて新しい可能性と多様性を創り出した。

 

 デジタル時代の本格的な到来は、さまざまなものがより便利になり、私自身にとっても大歓迎なことである。が、反面、そのスピード感ゆえか、情報が溢れかえり、選択肢が増え続けた分だけ、情報の信頼性・信憑性は犠牲にされてきた気もする。

 

 雑誌メディアを取り巻く環境も、この7年間で一見様変わりしたかのようにも思える。しかし、我々は創刊以来変わらず、MODERN、CLASSIC、ELEGANCEをテーマに掲げ、過去から現在、現在から未来へと受け継がれる、ヒト・コト・モノを深く掘り下げ、その普遍的な価値をTHE RAKE 独自の“目利き力”というフィルターを通して、厳選した情報として皆様にお届けし続けている。

 

 つくり手の想いや情熱、そして過去から受け継がれた確かな技術を紡いで生まれる多種多様な素晴らしいラグジュアリーなプロダクツ。それらをご紹介する小誌もまた、最大限の情熱という熱量を紡いだ作品のひとつとして存分に楽しんでいただけたら、これ以上の幸せはない。

 

 これからも、日本を代表する唯一無二の「RAKISH(レイキッシュ)な大人の教科書」として、皆様に末永く愛されるTHE RAKE JAPAN EDITIONであり続けたい。

 

 そして、小誌を愛してくださるすべての方へあらためて感謝の気持ちを伝えたい。

 

 

 

Letter from the President とは?

ザ・レイク・ジャパン代表取締役の大城が出合ってきたもののなかで、特に彼自身の心を大きく動かしたコト・モノを紹介する。