Wednesday, November 6th, 2019

THE SINGAPORE SCENE vol.01
シンガポールのクラシックが面白い

都市とリゾートが共存し、さまざまな文化が溶け合うメルティングポット、シンガポール。
盛り上がりを見せるアジアンクラシックの中で、同国のクラシックシーンは独自の発展を遂げている!
text yuko fujita photography gerald low

ケヴィン・シアーは1975年、シンガポール生まれ。ウイスキーを片手にシガーを燻らせながら、どんなスーツやジャケットをオーダーしたいのか、楽しく客との話に没頭してしまうこともしばしば。いい意味で彼のキャラクターは際立っている。

Scene 1 シーンを作ったカリスマテーラー
KEVIN SEAH BESPOKE ケヴィン・シアー・ビスポーク
コロニアルスタイルを世界に発信

 リージェントホテルの前にあるLa Casa Cubanaの常連で、ブルゴーニュの特級畑の赤ワインとスーパーレアなキューバン葉巻を日課のように嗜むケヴィン・シアーは豪快で面倒見がよく、若い世代から超リスペクトされているシンガポールのカリスマだ。テーラード界の第一人者で、いうなれば同国のクラシックシーンの礎を築いた男でもある。
 もともとはレディスのオートクチュール育ち。17歳でこの世界に入り、34歳でメンズのテーラーに転身、自身の名を冠してスタートさせた。ちょうどシンガポールで『THE RAKE』のインターナショナル版が創刊された時期でもあり、タイミングは完璧だった。17年という十分なキャリアと、誰ともすぐに打ち解けられるフランクな性格も手伝って、すぐにファッション界のヒーローになった。ちゃんとルールを知りながらも、それに縛られない自由さが彼にはある。
 何か要望があれば、初対面でもぶつけてみるといい。彼は身を乗り出して食いついてくるだろう。ただし、ここは常夏のシンガポール。スタイルとディテールは夏服を断然得意としていることを頭に入れておきたい。サファリジャケットやパラカジャケット、グアヤベラあたりの名前をチラリと出しただけで、彼の目はギラギラ輝きを増すはずだ。テーラードの技術でそれをどうアレンジしていくか、ケヴィンのところではそんな共演もアリだ。

KEVIN SEAH BESPOKE
ケヴィン・シアー・ビスポーク
The Mill,5 Jalan Kilang #03-01 Singapore 159405
TEL.+65 6532 2018
kevinseah.com
ボートキーからジャラン・キラン地区に移転。
モダンで広々としたショップ兼工房に。

本記事は2018年5月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 22

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