The New Breed CLASSICO ASIA vol.05

クラシコ・アジアに注目せよ! vol.05

October 2019

text&photography yuko fujita

Robin Chang / ロビン・チャン1977年、台北生まれ。高校はアメリカンスクール、大学は米ウィリアム&メアリーで歴史と美術を、その後さらにハワイ州立大学院で日本の工芸と民芸を学ぶ。卒業後は靴好きが高じて日本で生活。その後自国に素晴らしい靴文化を広めたいとの思いで、2014年、台北にオークルームをオープン。

TAIPEI
OAKROOM オークルーム
台湾のシーンを牽引しクラシックの未来を担う店
 台湾ではオークルームの勢いが盛んだ。ファウンダーのロビン・チャンの母は日本人で、父はホテル経営と土地開発に携わる実業家、祖父はかつて日産とGMの生産工場を経営し、中国骨董の美術館も所有していたという。2014年、台北のランドマーク「台北101」からほど近い高級ショッピングモール内にオープンした靴のスペシャリティストア「オークルーム」の店内は、モダンな空間と明朝や清朝時代の絵画や美術品、家具が配置されたそのミックス感が、なんともアジアらしくていい感じだ。

 在庫豊富なオールデンを筆頭に、サンクリスピン、エドワード グリーンなどを揃え、今季からはクロケット&ジョーンズの展開もスタートした。また、自身もビスポーク好きゆえ、トランクショーも積極的に開催している。フォスター&サン、サンクリスピン、アンブロージ、アスコット・チャン(P93)、ダルクオーレ、ペコラ ギンザといった具合に、ここの熱気を物語る、なんとも豪華な顔ぶれである。

「台北にも若いテーラーが出てきているので、今後は彼らと一緒に何か取り組みをしたい」と話すロビン・チャンの言葉からは、地元の職人文化を世界に広めていきたいという熱い思いが強く感じられる。そうなればここ台北に、より深みのあるクラシック文化が育っていくはずだ。

OAKROOM
No.28, Songren Rd, Xinyi District, Taipei
TEL.+886 2 2723 0553
www.oakroom.com.tw

本記事は2017年11月24日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 19