The New Breed CLASSICO ASIA vol.02

クラシコ・アジアに注目せよ! vol.02

October 2019

text&photography yuko fujita

George Wang / ジョージ・ワン1980年、北京生まれ。11 歳でカリフォルニアに渡り、大学を卒業後、香港の金融機関を経て、2015年の1月、北京にブリオ ベイジンをオープン。カリフォルニアの大邸宅には、ポルシェ カレラGTなど10台のクルマを所有。この日のジャケットは、甲 祐輔氏が仕立てたサルトリア カヴートのもの。

BEIJING
BRIO BEIJING ブリオ ベイジン
世界中が注目している
中国ナンバー1のウェルドレッサー
 ゴルゴ13のような強面に一瞬怯みそうになるが、ジョージ・ワンはとても紳士的でユーモアにあふれ、実は笑顔もチャーミングだ。本誌の常連である彼の写真をセレクトする際に、ついついこちらがクールに決めた表情を選んでしまうのだ。北京に行った際は、ぜひとも彼の素晴らしいショップ「ブリオ ベイジン」を訪れてほしい。感動が待っているはずだ。

 中国の中でもとびっきりの富裕層に属する彼が北京に「ブリオ ベイジン」オープンさせたのは、2015年の1月。そこから北京のクラシックシーンは本格的な幕を開けた。

 常にビスポークスーツに身を包んでいる彼の店の中心を担っているのはダルクオーレだが、ドロップショルダー気味のワイドな肩はノーパッドで大変軽やかで、胸にボリュームを出し、そこからウエストがギュッとシェイプしているそれは、完全にジョージのスタイルだ。アヴィーノのシャツもアメリカンテイストをミックスさせたものを別注していたりと、面白いところを突いている。セブンフォールドのタイ、ナポレオネルバのニット、フランスのチャペルのレザーブルゾン、ロータのトラウザーズ、エドワード グリーンの靴などに加えて、プライベートレーベルも充実してきた。

 クラシックを北京の地に根づかせたいという熱い思いのもと、彼は奮闘している。2年前にジョージを取材したとき、「少しずつだが手応えを感じている」と話していたが、状況は進展し、ウェルドレッサーたちがだいぶ育ちつつあるようだ。北京のクラシックマーケットの成長が、これからますます楽しみだ。

BRIO BEIJING
1-011,Building 3, No.8 Xindong Road,Chaoyang
District, Beijing TEL.+86 10 84004635

本記事は2017年11月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 19