MASERATI GRAND TOURING 2020 — 群馬・栃木編

マセラティを足にして
北関東、モダンアートを巡る旅

December 2020

イタリアの名車、マセラティを足にして、名勝を巡るという贅沢なシリーズ。
今回は先日オープンしたばかりの話題のラグジュアリー・ホテルを拠点に、北関東に点在するアート・スポットを訪れてみた。
photography rowland kirishima

Maserati Ghibli
マセラティ ギブリ
4ドアセダンの利便性とクーペの美しさを併せ持つ、マセラティの代表車種。ダイナミックな走りに注目が集まりがちだが、実は電子デバイスも非常に充実している。レーン・キーピング・アシスト、アクティブ・クルーズ・コントロール。緊急ブレーキアシスト、車両の周囲を360度確認できる全方位モニターなど、枚挙に暇がない。
全長×全幅×全高:4985×1945×1485mm、エンジン:3lV6、最高出力:350ps、最大トルク:500Nm、最高速度:267km/h、0-100km/h:5.5秒 Maserati(マセラティ コールセンター TEL.0120-965-120)

ザ・リッツ・カールトン日光は、“奥日光の自然と調和する邸宅”をテーマに設計された。日光の持つ自然の美しさに、ゆったりと浸ることが出来る空間を目指したという。

 今、首都圏居住者の間で、もっとも話題になっているホテルといえば、間違いなくザ・リッツ・カールトン日光であろう。関東としては、初のトップ・ラグジュアリー・ブランドを冠するリゾートである。その規模は、まさしく国際級。277㎡の広さを持つザ・リッツ・カールトン・スイートをはじめ、空間の広さ・豪華さは特筆ものだ。“邸宅”をテーマにした館内は和モダンで統一され、鹿沼組子、日光彫など栃木が誇る伝統工芸に彩られている。高級ホテルとしては珍しく、温泉完備、館内浴衣OKというのも嬉しい。日光といえば、“修学旅行”のイメージだったが、そんな印象もこれから大きく変わっていくに違いない。

 クルマ好きにとって楽しみなのは、日光周辺は良質のワインディング・ロードに恵まれていること。“いろは坂”をはじめ、男体山、白根山を頂く高原地帯に、大小様々のカーブが連なっている。グランドツアラーとしてのマセラティの実力を試すのに、こんなに相応しいステージはない。今回ステアリングを握ったのは、4ドアながら、クーペのように優雅な外観を持つギブリである。3lV6エンジンは最高出力350psを誇り、全長4,985mmの大柄なボディを、最高速度267km/hまで引っ張り上げる。

 高速クルージングは、まさに快適そのもの。クルーズ・コントロールやレーン・キーピング・アシストなど、さまざまな電子デバイスが長距離ドライブを助けてくれる。峠道に入ると、その軽快さに驚かされる。ひらりひらりとコーナーをクリアしていく様は、まるで小型スポーツカーのようだ。マセラティ・スタビリティ・プログラムが運転状況を常にモニターしており、安心して飛ばせる。那須と渋川にあるアート・スポットを巡ったが、マセラティ ギブリの流麗なエクステリアは、それ自体がひとつのアートのようだ。エンジニアリング・スカルプチュア(技術による彫刻)と讃えられる理由は、その美しさにあるのだ。

栃木県・那須〜日光〜群馬県・渋川を結んだルートでは、高速道路から、ワインディングまで、さまざまなシーンを運転・体験できる。通底するテーマは、モダンアート。いずれの施設も、美しい外観と充実したコレクションを擁しており、思う存分“美”に浸ることができる。

全国的に有名なワインディング・ロード、日光いろは坂。48ものカーブがある絶景のドライブコースだ。上下別道、それぞれが1方向通行のため、安全な走行が可能である。マセラティ ギブリのしなやかな走りを堪能できる。

本記事は2020年11月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 37

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