Wednesday, October 30th, 2019

FINEST ENGLISH CLOTH
英国の名作生地を選べば半世紀着られる

英国の一流生地は、新品の状態では未完成といわれている。
着込んでいくことで味わいが増し、徐々に着手の体に馴染んでいく。普遍的なスタイルをもった
一流のテーラーで仕立てれば、半世紀だって着られる。
photography jun udagawa text yuko fujita

バタク中寺氏が厳選! 世代を超えて着られる英国生地

 今日、一般的にはライトウェイトの生地が人気を集めているが、RAKISHなウェルドレッサーたちに愛されているスーツ生地は、圧倒的に英国製だ。それらの生地は経糸・緯糸ともに双糸(イタリアは基本的に緯糸が単糸)で織られ、ハリ・コシ、耐久性に富み、ときにヘビーウェイトであるが、大変仕立て映えがする。華のあるイタリア生地と比して、柄ものでも代わり映えがせず地味に映るかもしれないが、長い目で見ればいつの時代もスタンダードとして残り続ける生地であり、そのポジションは半世紀後も変わらないだろう。
 左ページのスーツは1946年にサヴィル・ロウの名門ヘンリー・プールで仕立てられたものだが、70年以上の時を経ているにもかかわらず、古臭さを感じさせないし、服も凜とした表情を保っている。一流のテーラーにはハウススタイルがあり、彼らはそれを守り続けているからだ。
「時代性のあるクラシック」という言葉がもてはやされているが、クラシックにおいて、ときに時代性は邪魔をする。クラシックを愛する人たちは、変わらないスタイルに価値を見いだしているのである。
 ちなみに一流のテーラーで仕立てられるスーツは縫い代を多くとっている。将来、体型が大きくなっても生地を出して着続けることができる。サイズが近ければ息子に譲り渡すことだって可能だ。
 英国の名作生地を使って一流のテーラーによって仕立てられた服は、半世紀後も輝きを失わない。むしろ、馴染んでいい味が出ているはずだ。

本記事は2018年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 20

Contents