Kioicho Plaza Clinic Vol.01
お金が少々かかってもいいから
とにかく「痛くない」
最高の歯科治療をしたい人へ
June 2019
———大昔に治療した虫歯が10年以上放ったらかしです。このままで大丈夫でしょうか?
「岡山大学の森田らのデータでは、被せものや詰め物の寿命は平均約5~7年だそうです。ということは状況にもよりますが保険治療で施したものは、10年経っていれば、何か問題あるはずです。神経を抜いてしまっていると、痛みを感じないので、つい放ったらかしにしがちですが、これは一番よくないパターンです。知らず知らずのうちに虫歯が進行し、気がついたら、手遅れで抜歯しか選択肢がないということがよくあります。
日本の、特に昔の歯医者は、治療後痛みが出ないようにどんどん神経を抜いてしまうのですが、神経を抜くのは歯のためには非常によくない。神経を抜いたら、歯はもろくなり、歯の寿命を短くするばかりです。当院では、なるべく神経を抜かずに治療することを心がけています」
保険治療の寿命は10年以内。痛みがなくても、歯科医院へ行くこと。
———将来入れ歯になるのは嫌です。どうすればいいでしょう?
「歯を失う原因は、ほとんどが歯周病と虫歯です。特に歯周病は痛みがないまま歯を失うまで進行するので、痛いときだけ歯医者に行くという日本では、歯を失う原因の第1位になっています。また前述のとおり虫歯も保険治療を繰り返していると、負のサイクルという典型的な流れで入れ歯になっていきます。
一生入れ歯を使わずに自分の歯を残すには、まず歯磨きや定期検診などの予防をしっかり行うこと。そして歯周病や虫歯が再発しないような質のいい治療を受けることに尽きます。具体的に質のいい治療とは・・・虫歯治療では、二次的な虫歯は歯と金属のスキマから虫歯菌が侵入して再発しますので、質のいい材料で、精密に作られた詰め物やかぶせ物を、スキマなく接着できる材料で歯に接着することが重要です。
治療に使用する材料や、型を取る材料、接着する材料まで制限されている保険治療ではこのような治療はできないので自由診療という選択になるのです。自由診療というとセラミックで白くするなどの見た目を重視した治療が中心に思われがちですが、歯の寿命を延ばすために自由診療という選択もあるのです」
———インプラントに興味がありますが、具体的には何がいいのでしょう? また期間や費用はどのくらいかかりますか?
「インプラントとは歯を失ったところの骨に、根っことなる土台を建てて、その上に人工歯を取り付ける技術です。違和感がなく、まるで自分の歯のように使えます。また入れ歯やブリッジのように他の歯を犠牲にしないので、歯全体の寿命を延ばせるところもメリットです。骨を削る際は、先ほどの静脈内鎮静がおすすめです。寝ている間に、すべて終わります(笑)。根っこの部分が骨と結合するまで3〜4ヶ月必要ですから、トータルで4ヶ月〜半年ほどかかります。値段は一概には言えませんが、1本50〜60万円位です。
気をつけて頂きたいのは、同じインプラントでもさまざまなメーカーのものがあるということです。最近では激安を謳ったインプラントもありますが、粗悪な製品だったり、コピー製品だったりと、何かと問題が多いのです。他の医院で失敗して、当院へ駆け込んで来る方が後を絶ちません。一度失敗したインプラントをやり直すのは大変です。当院のインプラントは、50年以上の歴史を持ち、インプラントを最初に開発した、スウェーデンのノーベル・バイオケア社のものを使っています。間違いなく、世界一の品質です」
写真提供:ノーベル・バイオケア社