シャロンのHPを見て入社を決めた
牧野孝一郎さん
Wednesday, April 25th, 2018
牧野孝一郎さん
シャロン チーフ
text kentaro matsuo photography susumu tsunoda
最近、私やらフジタやらが入り浸っている南青山のセレクトショップ、シャロンの牧野孝一郎さんです。シャロンはサルトリア ソリートやシャマットなど超高級ブランドを扱っており、その独自の品揃えが高い人気を博しています。
1992年生まれ、弱冠25歳の牧野さんですが、紳士服業界におけるキャリアは7年に及びます。ここシャロンでも、チーフとしてフロアを任されているのです。
「私は大阪出身なのですが、シャロンのホームページを見て、そのラインナップに魅せられて、どうしてもここへ入りたいと思いました。そこで、面接を兼ねて上京したのです。実際にお店を訪ねたのは、この時が初めてでした」
ホームページだけで入社を決めてしまうところが、いかにも今の若者って感じです。
「弊社に置いてあるのは、皆何十万円もするような品ばかり。最初は怖くて商品に触ることすらできませんでした。初めてシャロンで売られている商品を自分で買って、袖を通した時には、あまりの着心地のよさ、そして肌触りのよさにびっくりしました。あの時の感動は忘れられません」
ジャケットは、イタリア、プーリアのシャマット。一見クラシックなのに、よく見ると、ものすごく凝ったデザインやディテールを持っていて、お洒落上級者の間で話題のブランドです。
「盛り上がった肩山、丸い独特のポケット、深く切り込まれたベントなど、面白いディテールがいっぱいです。それでいて、着心地はとてもいいのです」
タイはナポリのE.G.カペッリ。
「ナポリのショップへ行った時に買いました。9cm幅の太めのツイルで、ヴィンテージの生地を使ったものです」
シャツはナポリのモンテサーロのス・ミズーラ。
パンツもナポリのレ・スパーデ。
時計とチーフはしません。
「本当は自分の生まれ年である、92年のヴィンテージ時計が欲しいのですが・・」
シューズは、日本人靴職人、久内淳史氏が仕立てたイル・クアドリフォーリオ。
「私は扁平足で、甲が薄いのですが、そんな自分の足でも、うまく立体感を持った美しい靴を作ってくれました。味のある革がいいでしょう?」
使われている素材は、ホーウィン社のホースフロント。
もちろんすべて、シャロンにて扱っているアイテムです。
コーディネイトで気をつけている点は、服の本来持っている力を引き出すこと。
「私は背が低く、肩幅が狭いので、それをカバーしてくれる洋服を選びます。背が低い人はコンパクトな服を着ると、ますます小さく見えてしまうので、ある程度肩幅があるものを選んだほうがいいのです」
背が低い人へのファッション・アドバイスには自信があるそうですから、お悩みの方は彼に相談するといいと思います。
「手縫いの文化を後世に伝えていきたいと思っています。どんどん職人さんがいなくなってしまっているのです。今のセレクトショップを担っているのは、4〜50歳代の人が多いですよね。20年後には、私もトップといわれるような人になっていたいです」
彼のような若者が、日本の、そして世界のファッションを背負っていくのだなぁと思いました。
Sharon シャロン
東京都港区南青山6丁目6−21 グロービル青山1F 〜4F
Tel. 03-6418-5131
営業時間:12:00am〜20:00pm(不定休)
URL: http://sharon-shop.jp/