THUNDER WEAR

雨の日の装い

June 2020

 

 

 ボトムスについては、濡れたデニムだとひどく不快な上、乾くまでに時間がかかるので避けたい。代わりのものを考えるなら、何千年もの間、雨と付き合ってきたスコットランド人の装いを参考にしよう。例えば、ポール・スチュアートのツイードのトラウザーズはいかがだろうか。毛皮のようなテクスチャーは、自然と水を弾く。ダークなフランネルを選ぶと、水しぶきの跡も見えにくくなる。

 

 

カナダの首相ピエール・トルドーに傘のシェアを提案するエリザベス女王(1977年)。

 

 

 もちろん、適切なフットウェアは不可欠である。がっしりとしたゴム底の靴やブーツなら雨に強く、安全性も高い。グッドイヤー・ウェルト製法で作られたミリタリーソールを持つグレンソンの“アーチー”ブローグ、エドワード・グリーンのハッチグレインレザー製“ケントメア”フィールドブーツ、THE RAKEオンライン限定のガジアーノ&ガーリングによるアーバンコマンドブーツ、グレインレザー製で滑り止めダイナイトソールを備えたジョージ クレバリーのキャップトゥ“タロン”などがおすすめである。

 

 最後に最も大切なのは、良い傘に投資すること。このアイテムに多額の費用を投じるほど、不注意で紛失する可能性を低くできるはずだ。そういう意味では傘は高級時計に似ているかもしれない。あなたは次世代のために手入れをしている。タクシーで忘れた1本を受け継ぐ、誰かのために。

 

 

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