SMAAK in Bashamichi, Yokohama
オランダが誇る3ツ星シェフがアジア初出店!横浜・馬車道の「SMAAK(スマーク)」
March 2023
text yukina tokida
東急みなとみらい線の馬車道駅直結の、市内最高層・最大規模を誇る新ランドマーク「横浜北仲ノット」46階に、ダイニング「SMAAK(スマーク)」がオープンした。
同店を手がけるのは、オランダの伝説的なミシュラン3ツ星レストラン「De Leest(デ・リースト)」(2002-2019)を率い、その実⼒と⼈気でオランダをはじめ、ベルギー、オーストリア、ドイツなどのガストロノミーを牽引するヤコブ・ヤン・ボエルマ氏。
初めて⽇本を訪れたときからこの土地の豊富な⾷材に魅了されてきたヤコブ氏は、⽇本をアジア初出店の地に選び、さらに日本の中でも、中世から貿易の要として栄え、国際⾊豊かな地である横浜みなとみらいが氏のルーツであるオランダと重なったことで、この場所への出店を決めたという。
Jacob Jan Boerma/ヤコブ・ヤン・ボエルマ(右)
1972年オーストリア生まれ。幼少期より料理に興味を持ち、美食の地オランダのホテルスクールへ入学。卒業後はヨーロッパのミシュラン2つ星、3つ星レストランで、最新かつ最高の料理技術を学ぶ。オランダの伝説的なミシュラン3ツ星レストラン「De Leest(デ・リースト)」(2002-2019)のオーナーシェフ。オランダを初め、ベルギー、オーストリア、ドイツなど現在の西ヨーロッパを代表するシェフ。
Rob Nollé/ロブ・ノッレ(左)
1984年オランダ、フェンロー生まれ。ギルド調理師専門学校を卒業後、オランダのミシュラン1つ星レストラン、オンデルデブムケでそのキャリアをスタート。その後アルバの高級レストランで料理長を歴任し、アメリカやスイスでも活躍。今回のアジア初出店に際し、ヘッドシェフとして来日した。
⾃⾝を育んだオランダの料理⽂化を⼤切にしながらも、スカンジナビアやスペインをはじめとするヨーロッパの調理技術、そしてアジアのスパイスなどさまざまな料理のアプローチや技術を学び、常にベストと思われるものを柔軟に取り⼊れてきたヤコブ氏が同店でゲストに届けるのは、最⾼の⾷材を使い、⾃⾝の国際的かつクリエイティブなスタイルを生かした料理。
店内には、やわらかな色味の木材が基調となった、優しい温もり溢れる空間が広がり、日中にはどこまでも続く開放的な景色、夜には目下に横浜のアイコニックな夜景を一望できる。窓側の座席は大きな窓に面して設けられているため、他の人の視線が気にならなくていいのも嬉しい。
ヤコブ氏が得意とするのは、酸味と旨味を多層的に取り入れること。その白眉が、きゅうり好きのヤコブシェフだからこそ生み出せる、同店のスペシャリテだろう。ムースやゼリー、スライスや刻みなど、さまざまな調理が施された「きゅうり」が主役のこの一皿だけで、酸味と旨味を存分に堪能できる。さらにこの多彩なきゅうりを引き立てるのが、軽く塩で締められ、“たたき”のように刻まれたさば。これらが生み出すいくつもの組み合わせが、次から次へと異なる味わいを演出してくれる。
ローストしたホタテが主役の一皿は、薄くスライスしたコールラビをクルクルと巻いて玉ねぎのように盛り付けた、シェフのひと手間が光る一皿。そのシャキシャキとした食感、肉厚なホタテの甘みとジューシーさ、そして香り豊かなハーブが完璧なコンビネーションとなって口の中に幸せをもたらしてくれる。
ほかにも、黒米や醤油、紫蘇や昆布出汁、日本では珍しいスパイスを使っていたり、5種類ほどのフレッシュハーブを乾燥させて粉末にしたパウダーが特製バターに振り掛けられていたりと、見た目からはとても想像できない深い味わいと香りが楽しめるものばかり。
素材そのものの味わいが最大限に引き出されていながら、さまざまな調味料や食材とのハーモニーを存分に楽しめる食体験は、これまでの概念を大きく超えてくるだろう。
料理にペアリングされるワインは、オーストリアやドイツ、ハンガリーまで、ヨーロッパ各地のワインが揃えられており、その秀逸なラインナップはヨーロッパを旅しているような気分にさせてくれるはず。横浜でのレストラン選びの際、真っ先に候補に入れたい最旬の一軒だ。
SMAAK(スマーク)
住所:神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 横浜北仲ノット46F
アクセス:横浜⾼速鉄道みなとみらい線「⾺⾞道駅」2A出⼝直結徒歩1分
営業時間:ランチ ⽕曜⽇〜⽇曜⽇12:00~15:00(L.O.13:30)/ディナー ⽕曜⽇〜⽇曜⽇18:00~22:00(L.O.20:00)
定休⽇:⽉曜⽇
TEL. 045-323-9576