seven x seven ITOSHIMA
ついに誕生!地域初となるハイエンドホテル「seven x seven 糸島」
April 2024
旅先だけでなく移住先としても人気の福岡県・糸島エリアに、新たなホテルブランド「seven x seven」(セブン バイ セブン)の第一号となる「seven x seven 糸島」が誕生した。これまで規制により手がつけられてこなかった自然が溢れるこの地域についにオープンしたホテルは、糸島を満喫するのに最適な、ゲストの自由な滞在スタイルに寄り添ってくれる宿だった。
text yukina tokida
日が沈んだあとの「seven x seven 糸島」の外観。4階建の低層ホテルのため、屋上にジャグジーを備えた客室もラインナップしている。
豊かな自然や食材、アクティビティまで多彩な魅力に溢れる糸島
福岡県福岡市の西端に位置する糸島エリアは、博多駅から車で約45分の場所にある。ここ数年で新たなレストランやショップも多数オープンしており、県内外の人々の旅先としてはもちろん、移住先としても注目を集めている地域だ。
糸島が人々を惹きつける理由は、自然が近いことや、サーフィンや釣り、ハイキングやツーリングなどのアクティビティに適した場所が充実していること、そしてなによりも牡蠣や真鯛といった海の幸や新鮮な野菜、糸島牛や糸島豚といったブランド肉、いちご「あまおう」をはじめとする果物、さらには塩や醤油、酒や地ビールまで揃う食材の宝庫だから。街中には直売所や酒屋も多数あり、地元のものを手軽に入手することができる。
特に海鮮においては、10月から4月に、市内に点在する漁港にオープンする「牡蠣小屋」を目当てにくる観光客も多いという。ここでは目の前の海で採れた牡蠣をはじめ、サザエやホタテなどの海鮮を炭火焼きで堪能できる。
糸島エリアは見事なサンセットスポットだけでなく、年間を通して楽しめるサーフィンやサップ(写真)などのアクティビティも充実している。これからの季節におすすめなのはビーチヨガ。
ホテルが位置するのは糸島屈指のおしゃれエリア
そんな糸島市でいま最も注目されているのが、今回ご紹介するホテル「seven x seven 糸島」。同ホテルが位置する二見ヶ浦エリアは、糸島市のなかでもお洒落なスポットが集まる場所。美しい夕日を見られることでその名がついた「志摩サンセットロード」沿いに建っており、観光名所である「二見ヶ浦夫婦岩」も一部の部屋から望むことができるほどのベストロケーションに位置している。周辺にホテルは建っていないため、玄海国定公園に指定されている緑豊かな自然と青い海、そして椰子の木が並ぶ景色を独り占めできる特等席なのだ。
ホテルの目の前には、風に揺れる椰子の木に、ターコイズブルーの海。まるで海外にいるような非日常の景色が広がる。
今回糸島に第一号として誕生した「seven x seven」は、「FAV HOTEL」を全国展開している霞ヶ関キャピタルが手がける初めてのハイエンドカテゴリーのホテル。常に変化する“今の時代のラグジュアリー”を再定義し、既存のラグジュアリーホテルとも異なる、その土地土地の色に合わせたホテルデザインやアメニティ、食や滞在を提案している。シンプルで必要最低限でありながら、それぞれのゲストの自由なスタイルに寄り添うサービスが特徴だ。
「seven x seven 糸島」では、米マリオットインターナショナルのホテルブランド「EDITION」や「Moxy」などを手掛けてきたニューヨークを拠点に活動するデイビット・ミスキン氏をクリエイティブディレクターに起用している。
FAV HOTEL同様、ホテルDXが積極的に採用されており、たとえばチェックインは1秒で完了する。事前にオンライン上で必要事項を入力することで、ホテルに到着した際のフロントでのさまざまな手続きが不要。スマートフォンに表示されるQRコードが部屋の鍵となる。
チェックインの他にも、ほぼすべてのホテルとのやりとりがスマートフォン経由で完結する。たとえば多くのホテルの客室に設置されている電話もこのホテルには存在しないし、食事もスマートフォンからのモバイルオーダー。室内に置かれている加湿器やスピーカーといった家電取扱説明書や館内情報など、どんな情報も客室のQRコードから得ることができる。ゲストにとってストレスのないオペレーションが徹底的に追求されているのだ。
ロビーに一歩足を踏み入れると目の前に広がる大きな窓の外には、まるで絵画のような景色が広がる。包み込んでくれるのは南国を彷彿とさせる少し甘めのバニラの香り。ナチュラルな色調の内装に、ほっと安心するだろう。
ジャグジーにBBQグリル、プロジェクター…充実した設備が揃う「ザ・セブンスイート」
ホテルはWEST棟とEAST棟のふたつからなり、客室数は全47室。この規模のホテルの開業は地域初となる。全客室がオーシャンビュー&テラス付きで、キッチンやドラム型洗濯乾燥機(一部のお部屋を除く)まで完備している。広さは約40〜90㎡、11タイプに分かれており、ルーフトップテラスや専用ジャグジー、BBQグリルなどを備えた客室だけでなく、和洋室やペットフレンドリーな部屋まで多彩にラインナップしている。
「ジャパニーズモダン」の客室には、畳のスペースも。座椅子クッションはTetra(テトラ)のもの。
バンクベッド(2段ベッド)を配した客室「バンクスイート」。写真の部屋には、お風呂から海を見渡せるビューバスも備えている。
客室デザインを手がけたのは、イギリス・ロンドンを拠点に活動する「PDP LONDON LLP」。すべてニュートラルなカラーリングで統一されており、落ち着いた空間が広がる。
特にこれからの季節に読者におすすめしたいのは、ジャグジーもBBQグリルも備えた最上ランクの客室「ザ・セブンスイート」(87.2㎡)。この部屋だけ、本格的な音響設備や遊び心あふれる照明システムに大きなプロジェクター、そして広々としたテラスにジャグジーとソファ&ローテーブルまで完備している。自分たちで料理をするのもいいが、お気に入りのシェフを呼んでの小規模でのパーティにも最適な空間だ。
宿泊の際の最大利用可能人数は4名だが、ゆったり使うには2名がおすすめ。快適な宿泊を叶えるためにも、各カップルや家族ごとに部屋を押さえておくのがいいだろう。
「ザ・セブンスイート」では、お気に入りのシェフを呼んで、ホームパーティさながらプライベート空間でのディナーやテラスでのBBQパーティをするのにも最適だ。
「ザ・セブンスイート」のテラスにはジャグジーも。
客室のアメニティ。ハンドソープやシャンプーは、スウェーデン人アーティストが手掛けるフレグランスブランド「19-69」のもの。バスソルトやビーチにも持ち運べるオリジナルポーチ、耳栓やアイマスクまで用意されている。
お土産から食材まで洗練されたアイテムが揃うホテルショップ
館内には、ダイニング「Eatery」や「Café & Bar」に加え、お土産や食料品を取り扱う「Shop」も擁している。
ダイニングでは、サラダや前菜、ピザやパスタ、カレーをはじめ、「玄界灘のフィッシュ&チップス」、「炙り真鯛のごまだしうどん」や「糸島親子丼」といった創作料理や糸島産のフルーツを使用したデザート、さらには福岡県産の焼酎カクテルまで、地のものをふんだんに使用したメニューが揃う。
「Eatery」で提供されているメニューの一例。左は「福岡明太としらすのペペロンチーノ」、右は「有明海苔のゼッポリーニピンチョス」。
「Shop」の品揃えは、メソッドの山田遊氏によってキュレーションされたもの。長崎県の波佐見町の陶磁器波佐見焼を販売する「HEY&Ho.」や、糸島で活躍する作家「佑騎工房」、「雅楽窯」といったお土産にも最適な名産品をはじめ、ホテル滞在中にも使いたくなる糸島産の醤油やジャム、ソーセージや干物、チーズやアイスクリーム、さらには糸島で人気の焙煎所のドリップコーヒーまでラインナップしている。地産地消なだけでなく、農薬や添加物が不使用なものやフードロス削減を目指した品が多く揃う、サスティナブルでカラダと地球に優しいショップだ。
ロビー階にある「Shop」には、糸島エリア全域から厳選された魅力溢れる品が充実しているだけでなく、日本最高峰の冷凍食品「Z’s menu」やお酒等も幅広くラインナップ。
サーフィンやサップをなどのマリンスポーツをはじめ、糸島エコツーリズムと協働したビーチクリーンやビーチヨガなど、さまざまなホテル館外でのアクティビティも多数用意されている。予約等はホテルにてアレンジしてくれるというから、気軽に相談して、ぜひその時々の体験を楽しんでいただきたい。
ホテル周辺には飲食店も充実 クルマを走らせれば話題の店も
ホテルの近くには地元の農家やクラフトビールを揃えているトラットリアやカフェ、鮮魚が自慢の日本料理屋まで、和洋さまざまなレストランも並んでいる。そのためホテルの外で食事することも大いに推奨したい。
たとえば徒歩1分のところにある「Beach Cafe SUNSET」は、サーフィンが趣味のオーナーが手がける一軒。1990年にオープンした、糸島人気を牽引した店のひとつだ。地元の新鮮な野菜や肉を炭火で焼いたグリル料理や、野菜たっぷりの焼きたてピザが堪能できる。地ビールだけでなく、店主が厳選した世界のワインも豊富に揃うため、ワイン好きにもおすすめ。あまおうを使ったパフェや手作りアイスクリームも名物。
クルマを少し走らせれば話題の店も多数ある。塩そばが名物の「おしのちいたま」は、福岡県糸島で作られている「またいちの塩」や「しおをかけてたべるプリン」で有名な新三郎商店による新店。こだわりの麺にしっとりとしたチャーシュー、小松菜や牛蒡、煮卵といった具材、そして透き通った塩スープの組み合わせが抜群だ。塩そば以外にも、塩スイーツや塩ドリンク、そしてお土産にも最適な「またいちの塩」も取り扱っている。
また、モダンで洒落た外装が印象的な酒店「川久保酒店」には、福岡県内にとどまらず、日本各地の日本酒や焼酎、ワインまで、店主の川久保豊愛氏自ら味わい、「美味い!」と感じた、“美しく愛のある”銘柄だけが揃う。ここで飲み物を調達して部屋で宴をするのも最高だろう。
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「seven x seven 糸島」は、滞在することでより一層糸島の奥深い魅力に触れられる、この地ならでの贅沢な時間を過ごせる、そんな周辺地域に根付いたホテルなのだ。この場所でしかできないラグジュアリーステイは、忘れられない体験となるだろう。
2024年9月には、石垣島に2軒目となる「seven x seven」の開業も予定されているという。注目すべき日本発のホテルブランドがまた誕生した。
seven x seven 糸島
福岡県福岡市西区西浦266番地
TEL.092-805-9030
https://sevenxseven.com/hotels/itoshima/