ROLEX AWARDS FOR ENTERPRISE 2021

2021年度 ロレックス賞の
受賞者が決定

Saturday, July 3rd, 2021

「ロレックス賞」をご存知だろうか。1926年に世界初の防水腕時計「ロレックス オイスター」を発表したロレックスが、その50周年を記念して1976年に創設したアワードである。

 

 人類の知識と福利の向上、環境や生物の保護を推進する革新的なプロジェクトに取り組む優れた個人を顕彰するこのアワードは、これまでに150 名(日本人 3 名含む)を選出し、彼らの独創的なプロジェクトを支援してきた。このたび、新たに2021 年度ロレックス賞の受賞者5名が発表された。

 

 

 

2021年度のロレックス賞の受賞者5名。左から:フェリックス・ブルックス-チャーチ氏、ヒンドゥ・ウマル・イブラヒム氏、リンジン・フンジョク・ラマ氏、ジーナ・モズリー氏、ルイーズ・ロシャ氏。

©Rolex/Franck Gazzola/©Rolex/Audoin Desforges/©Rolex/Raj Bhai Suwal/©Rolex/Audoin Desforges/©Rolex/Bart Michiels

 

 

 そもそもロレックスは1930年代から、地球上で過酷な環境に挑む探検家たちを支援してきた実績を持つ。創立者であるハンス・ウイルスドルフは、探検家たちにロレックスの時計を提供することで、自社の時計を試しながら、その性能を高めてきたのだ。

 

 近年、探検が、未知の世界の発見から環境保護へとその目的を変える中、ロレックスは「パーペチュアル プラネット イニシアチヴ」という環境保護の取り組みをスタートさせ、現在、ロレックス賞はその取り組みのひとつにもなっている。

 

「パーペチュアル プラネット イニシアチヴ」は、「ロレックス賞」のほか、ナショナル・ジオグラフィック協会とのパートナーシップにより気候変動の影響を調査する「エクストリーム エクスペディション」、海洋生物学者シルビア・アールによる海洋保護活動「ミッション・ブルー」の3つのプロジェクトで構成されている。

 

 2021年度のロレックス賞は、139カ国から1659名の応募があり、平均年齢は39.4歳、26%が30歳以下で、最年少候補者は18歳、最年長は86歳だった。その中から、世界中から集まった各分野の専門家からなる10名の選考委員により、15名のファイナリストに絞られ、最終的に5名の受賞者が決定した。では、2021年度の受賞者のプロジェクトについて紹介しよう。

 

 

1.フェリックス・ブルックスチャーチ氏

©Leah Kidd

 

 アメリカの社会起業家であるフェリックス・ブルックス-チャーチ氏は、10年前に行ったカンボジアでのボランティア活動を通じて、世界の子どもたちに健全な食生活を提供するという目標を掲げ、小麦粉にビタミンB12や亜鉛、葉酸、鉄分などの栄養素を添加する“ドースファイアー”という機械を発明。現在、タンザニアの製粉工場への設置を進めており、子どもたちの栄養失調を根絶する活動を行っている。

 

 

2.ヒンドゥ・ウマル・イブラヒム氏

©Ami Vitale

 

 チャドでは、気候変動の現実に直面している。3000万人以上の人々を支える、国の名前を冠した国内最大の湖が、わずか2世代の間にほとんど消滅してしまった。チャド湖周辺の遊牧民ムボロロのヒンドゥ・ウマル・イブラヒム氏は、先住民から受け継がれてきた知識を活用し、500人の先住民を集めて地域の天然資源のマッピングを行った。先住民の社会や気候変動への対応、共同での解決策に尽力する取り組みは世界的に高い評価を得ている。

 

 

3.リンジン・フンジョク・ラマ氏

©Tashi R. Ghale

 

 世界で最も荒凉とし、孤立した場所のひとつであるネパールのトランス-ヒマラヤ地域では、ユキヒョウやヒマラヤオオカミ、ヒマラヤツキノワグマ、ヤクなど、絶滅の危機にある哺乳類が生息している。減少しつつある野生動物を救う活動を最前線で牽引するのが、若き生物学者のリンジン・フンジョク・ラマ氏だ。彼は地域の豊かで多様な生態系を守るため、コミュニティ主導の保護活動を推進している。

 

 

4.ジーナ・モズリー氏

©Robbie Shone

 

 グリーンランドの氷は記録的な速さで溶けている。2019年には、1日で120億トンの水が海へ流れた。これにより、1ヶ月に1 mm以上の海面上昇が起きている。イギリスの気候研究者であり探検家でもあるジーナ・モズリー氏は、北極圏の気候変動に関する知識を深めるため、地球最北端に位置する人類未踏の洞窟を探索する初の遠征隊を率いることを目指す。洞窟に隠された地質学的記録を明らかにすることで、過去の温暖化と寒冷化、そしてそれらが北極圏と地球環境に与えた影響について調査する。

 

 

5.ルイーズ・ロシャ氏

©Justin Grubb

 

 地球上で最後のサンゴの楽園と言われているインド洋モルディブの深海には、不思議なサンゴや奇妙な生物が生息する、メソフォティック・ゾーンと呼ばれる未踏のトワイライトゾーンがある。ブラジルの海岸沿いで生まれ育った魚類研究の第一人者ルイーズ・ロシャ氏は、先駆的な潜水探索により、この深海のサンゴ礁を調査して新種を発見し、そしてその生態系の保護強化に取り組んでいる。

 

  5人の受賞者には、プロジェクトのための資金が提供される。今年の年末には、受賞者たちを祝うオンラインイベントが開催される予定だ。彼らの今後の活動にも注目したい。

 

 

ロレックス賞

www.rolex.org/ja/rolex-awards

 

パーペチュアル プラネット イニシアチヴ
www.rolex.org/ja/environment/perpetual-planet

 

 

日本ロレックス

TEL. 03-3216-5671

www.rolex.com/ja