MAZZI FINE ART

イタリア人アーティストが日本で革命を起こす!:黄金のラグジュアリーアート

September 2021

 

 

Albero della Rinascita “復活の木”

さまざまな色合いが融合し、日の出のような明るさとエネルギーを表現。木の輪郭を形成するように調和したレリーフがユニーク。非常にシンプルでミニマルな作品だ。41×41×4.5cmのキャンバスに油彩、金、プラチナ、石膏、テクスチャードペースト。フレームバンドは約6cm。フレームサイズは約53 x 53cm 。¥1,650,000 Mazzi Fine Art(マッツィ ファイン アート Tel.090-4464-0397)

 

 

 

 彼は新進気鋭の芸術家である。2020年に妻でありパートナーである三枝真綺氏とともにアートカンパニー「MAZZI FINE ART」を立ち上げ、次々と作品を発表。新人アーティストながら、わずか1年ほどでイタリアをはじめ複数の賞を受賞するほどの成功を収めている。驚かされるのは、独学でこの道を志したことだ。

 

「父は世界中を巡る船の船長でした。そのため私は子供の頃から世界中を旅し、さまざまな文化や考古学に興味を持ってきました。アートもまた私の一部であり、古代人からのDNAのようなものでした」

 

 

ライフスタイルをラグジュアリーへと向上させるトータルアート

 

 経歴もまた異色である。実は、アーティストになる前はアルマーニのエグゼクティブ・シェフを務めていたという。彼はシェフ時代のレシピノートを見せてくれた。スケッチブックにイラストとともに記されたレシピの数々は、画家が描く習作、あるいは建築家が描く設計図のようにも見える。翻って、さまざまな希少素材を生かした彼の作品は、ある種の“料理”のようにも見えてくるから不思議だ。

 

「シェフもアーティストも、どちらも感覚と創造を生み出し、人々を刺激します。ただ異なるメディアを使用するだけなのです。以前の私は、味の職人、いわば食のアーティストでしたが、今は美の職人、つまり美のアーティストです。シェフという経歴がエレガントでスタイリッシュな創作のビジョンを与えてくれます」

 

 

 

La Cascata di Luce “光の滝”

地球創生の太古の時代の水を想起させるカラーに、23K/24Kを用いて垂直性を、レリーフが動きと連続性を表現。世界のどの文化においても神力を秘めた浄化の象徴「滝」のモダンなアプローチと、自然界の万物に忠実な色と形が際立つ。41×61×6.3cmのキャンバスに油彩、23K/24K、構造ペースト。フレームバンドは約8cm。フレームサイズは約57×77cm。¥4,180,000 Mazzi Fine Art(マッツィ ファイン アート Tel.090-4464-0397)

 

 

 彼は作品を通じて「伝説と神話」、「ファンタジー」の世界観を表現する。

 

「神話や伝説上の生き物だけでなく、自然界全体や私たちを取り巻くサイエンスからもインスピレーションを得ています」

 

 植物のような優美な曲線を描くアール・ヌーボーが、19世紀後半にヨーロッパで流行した日本趣味=「ジャポニスム」に影響を受けたことは有名だが、自然のモチーフを多用する彼の作品もまた、どことなく日本的な影響を感じさせる。

 

「月が地球に影響を与えるように、日本は世界に影響を与えています。私は日本に神秘的で荘厳な感覚を抱いています。日出る国は、伝統と革新が共存する卓越した象徴。日本から大きな影響を受けた私にとって、日本以外でMAZZI FINE ARTを開くことは考えられませんでした」

 

 

 

Pelle di Drago “ドラゴンスキン「龍神」”

日本神話に属するドラゴンの肌を思わせる縁起の良い作品。竜神の娘である豊玉姫に捧げられた別作品《海のドラゴン》と対となっている。同様のコンセプトのフレームもまたモダンなアクセントとなり、全体でドラゴンの力強さや神秘性を表現している。35.5×45.5×6.3cmのキャンバスに油彩、石膏、24K、構造ペースト。フレームバンドは約8cm。フレームサイズは約51.5×61.5cm。¥3,850,000 Mazzi Fine Art(マッツィ ファイン アート Tel.090-4464-0397)

 

 

 

 今年6月、大阪の閑静な住宅街にギャラリーをオープンさせた。アトリエ、オフィス、住居を兼ねた純日本家屋で、作品は静謐な空間に完璧に調和している。

 

「明るすぎない日本建築の光で最高の状態になるように制作していますが、飾る場所に合わせてカラー変更やサイズ調整のオーダーを受けて制作することも可能です。ホテルやラウンジ、病院、結婚式場のほか、映画やファッション業界のイベントなどでも飾っていただいています」

 

 新たなコンセプトでアート界に革命を起こす彼は、2年足らずで不可能を易々と達成する。その道はまだまだ始まったばかりだ。今後の活動について聞いてみた。

 

「現在、イタリアで作品を制作しつつ新しいアトリエを準備中です。来年は、エキシビションなど実際に作品に触れる機会を計画しています。今後は、さまざまなブランドとコラボレートして、ライフスタイルやステータスをラグジュアリーへと向上させるトータルアートを提案していきたい。ぜひ注目していてください」

 

 

すべて手作業で作品数が限られる単一作品は売り切れも多いため、オーダー制作も受けつけている。制作期間は約3カ月〜12カ月。ギャラリー訪問は要予約。

マッツィ ファイン アート ギャラリー

大阪府泉南市男里6-1-23

www.mazzifineart.com

 

 

<東京でMAZZI FINE ARTに触れるチャンス>

デザイン&アートフェスティバル「DESIGN ARTTOKYO 2021」に出展するポルトローナ・フラウ東京青山にて、MAZZI FINE ARTの作品が17点展示される。貴重な機会に、ぜひ足を運んでほしい。

 

展示期間:10月22日(金)〜31日(日)

※イベント終了後も11月30日(火)まで延長展示予定

 

ポルトローナ・フラウ東京青山

東京都港区南青山5-2-13

TEL.03-3400-4321

1 2