Itsukiri Resort

千葉県いすみ市に生まれた至高のオーベルジュヴィラ「五氣里 -itsukiri-」

March 2024

text yuko fujita

 

 

 

 

 都内中心部からクルマでわずか90分。房総の美しい海と日本の原風景である里山を有する千葉県いすみ市に、全20棟のオーベルジュ・ラグジュアリーヴィラ施設「五氣里-itsukiri-」がオープンした。

 

「五氣里」の名は、“里・食・宿・湯・遊”という5つのコンセプトを持ち、浩然の気を養えて多くの人が集う里という意味を込めて付けられた。郷愁にかられるのどかな日本の里山風景、地元の滋味豊かな農産物、黒潮と親潮がぶつかる漁場で獲れる海の幸、フルリノベーションされた古民家やドームテントなどの非日常性、効能豊かな黒湯の天然温泉とこだわりのサウナ、里山や田園の豊かな自然を舞台としたアクティビティ。東京からすぐの距離にありながら、さまざまなアプローチから楽しめる、THE RAKEが是非オススメしたい施設である。

 

 

 

古民家をフルリノベした2棟のプライベートヴィラ、13棟のスイートヴィラと7棟のグランピング

 

 最初にご紹介したいのは、築100年の古民家をフルリノベーションした、2棟ある2階建てプライベートヴィラだ。

 

 

 

 

 その最高峰に位置づけされているのが、プレジデンシャルスイート(168.5㎡)だ。40㎡あるデッキには、天然温泉露天風呂、バレルサウナに加え、プライベートプールまでが用意されている。

 

 

梁などを残しながらモダンにリノベーションされたプレジデンシャルスイート。すべてのインテリアを監修したのは、ファッション ディレクターの尹 勝浩氏。ここはふたりで訪れてもよいが、最大13名まで宿泊可能とのことなので、さまざまな楽しみ方がありそうだ。

 

 

プレジデンシャルスイート(写真)とエグゼクティブスイート(121.6㎡)のデッキには、天然温泉露天風呂、バレルサウナ、プライベートプールが完備されている。部屋付きのバレルサウナが用意されているなんて、最高ではないか。セルフロウリュもできて、アロマオイルの癒しの香りとともにしっかり整うことができる。

 

 

 

全室80㎡以上の広さを誇る5種のプライベートヴィラも

 

 

 

 母屋を囲うように配置されたプライベートヴィラも素晴らしい。いずれも80㎡以上の広さを誇り、天然温泉露天風呂を完備。なんと愛犬の同伴が可能なドッグラン&プール付きタイプ、バレルサウナと水風呂が用意されたタイプ、個性豊かな5つの棟が用意されている。

 

 

宿泊したプレミアムスイート(110㎡)。デッキには天然温泉露天風呂のほかバレルサウナ&水風呂まで付いている。セルフロウリュをしたあと水風呂、満点の星空を眺めながらの外気浴を2~3回ほど繰り返せば、雲上の“整い”がもたらされる。深夜だとうと早朝だろうと、温泉やサウナに入りたいと思った瞬間に部屋のデッキで楽しめるなんて、なんという“湯悦”! 同ゲストルームはサウナ好きには絶対の自信をもってオススメしたい。

 

 

プレミアムスイート、プライベートヴィラでは、すべての棟に地下300メートルから汲み上げている天然温泉露天風呂が完備されている。なんと、いすみ市初の天然温泉だという。黒湯のナトリウム 炭酸水素塩泉だ。

 

 

 

アウトドア好きにはグランピングという選択肢も!

 

 

 

 アウトドアライクな滞在を望むなら、グランピングテントという選択肢もある。こちらは温泉付きドームヴィラが全7棟。1棟貸し切り仕様の大型ドームテントは直径10m(10名まで)と7m(5名まで)のタイプがあり、食事スペースとトイレも完備されている。1泊2食付きのほか、食材を持ち込んでオリジナルBBQを楽しめる「素泊まりプラン」も用意されており、大人数で訪れるのもオススメだ。

 

 

10mの大型ドームテントは、その広さなんと78㎡!尹 勝浩氏が監修した温かみのある色調のインテリアのセンスが光る。

 

 

ペットの犬も一緒に泊まれる7mのドッグドームテント(38㎡)もあり、こちらは5名まで宿泊可。

 

 

 

滞在のハイライトは外房の美食を楽しむレストラン

 

「五氣里」に滞在するハイライトのひとつが、房総・いすみの旬の食材を活かし、技法をふんだんに駆使して調理された、レストランでの素晴らしい食事だ。四季折々の地味豊かな農産物、暖流の黒潮と寒流の親潮がぶつかる良質な漁場で獲れる豊富な海の幸を贅沢に用いながら、それらの食材の魅力を最大限に引き出した、今ここにいるからこそ味わえる美しい料理の数々を楽しめる。温泉あがりのこのディナータイムが、さらなる至福のひとときをもたらしてくれる。

 

 

いただいたいのは、海と大地の恵み5種の盛り合わせ、大原港のカツオのスモーク、松茸入りのコンソメロワイヤル、アワビのポワレ、伊勢海老の菜園風、熟成和牛と鹿肉、いすみ米「いすみッ子」を使用したポルチーニ茸リゾット、栗のクレームブリュレというコース。地元の食材、海の幸を、素晴らしく洗練された料理で楽しめるのが「五氣里」の魅力だ。

 

 

アウトドア志向なら、部屋で楽しむBBQもオススメだ。地元産の豊かな食材たちが、あとは焼くだけの状態で用意されるので、誰でも手軽に楽しめる。伊勢海老は実に立派な姿をしているが、実はいすみ産が水揚げ日本一だという。新鮮な野菜も地元産で、大地の恵みをたっぷり感じられる滋味深い味わい。

 

 

房総・いすみの恵みを堪能できる、健康的な和朝食。農薬や化学肥料を一切使わず、田んぼのさまざまな生きものの力を借りて作ったいすみ米「いすみっこ」がとてつもなくおいしい。

 

 

夕食を終えて夜空を見上げると、まばゆいほどの星がちりばめられた夜空が。ここでは、自然が織りなす四季折々の魅力、夏は蛍の灯の美しさを、冬ならどこまでも澄んだ空気を楽しめるのだ。

 

 

 

 ところで「五氣里」では、チェックインしてから部屋から出ない“おこもり”ステイを望まれるゲストも多いという。それはヴィラでの滞在が、どこまでも心地いい非日常であることの証だ。日常から完全にシャットアウトされた中で、友人や家族、恋人、ペットとの大切な時間を過ごし、プールやサウナ、露店風呂、BBQを楽しんでのんびりステイ。そんな贅沢な時間の過ごし方を、ここではできるのだ。

 

 東京の喧噪から90分ほどの距離にありながら、こんな非日常のゆったりした時間を味わえる“千葉県のいすみ市”という選択肢、新しくてとてもいいんじゃないかとぜひオススメしたい次第だ。

 

 

「五氣里」は2023年に7月29日にオープンしたばかりだが、ゲストの声を常に汲んで、さらによいオーベルジュを目指している。これは「五氣里」の姿勢としてすごく感心した点だ。ちなみに訪問時は、山の斜面に展望デッキを作る真っ最中だった。

 

 

こちらが2023年末に完成した展望デッキ。いすみの里山の雄大な自然が広がる素晴らしい眺望だ。

 

 

元旦には初日の出イベントを開催。宿泊客はツリーデッキからの初日の出と甘酒でのおもてなしを楽しんだという。素晴らしい眺望!

 

 

五氣里-itsukiri-

住所:千葉県いすみ市下布施2891

TEL.0470-60-6090

www.itsukiri.com/

 

 

プレジデンシャルスイート1泊2食付き1名あたり料金 ¥57,100~ (2名1棟利用時)

プレミアムスイート 同¥38,400~ (2名1棟利用時)

プライベートヴィラ 同¥30,700~(2名1棟利用時)

グランピング ¥29,600~(2名1棟利用時)

チェックイン15:00、チェックアウト翌10:00(プレジデンシャルスイート、プレミアムスイートは11:00)