CROCKETT & JONES : SKIN IN THE GAME

ローファーで“ぶらぶら”しよう

November 2020

 

スマート・カジュアルならコレ

 

「スニーカーをカジュアルに分類するならば、“スマート・カジュアル”や“スマート・コンフォート”は、私たちのようなブランドが担うカテゴリーです」と、クロケット&ジョーンズのブランド・ディレクター、ジェームズ・フォックスは言う。クロケットはすでに、ハンドメイドのイングリッシュ・ローファーの幅広いレパートリーを持っているが、2020年には、さらに4つのモデルが登場した。

 

「素材、ソール、構造を考えるならば、ローファーはダービーやモンクストラップとは一線を画しており、伝統的なオックスフォードとは違う靴です。ですから、ローファーを作ることは、20年前には存在しなかった新しいビジネスを開拓するチャンスだと思っています」

 

 

地下に位置するラスト保管庫。4万足あまりのラストが保管されている。

 

 

 ローファーは、クロスオーバー・ファッションのための強力な武器になる。スタイルに対する想像力があれば、誰でも簡単に着こなすことができる。フォックスは言う。

 

「古典的なオックスフォードのペアでテーラードスーツを着用するのは簡単です。クロケットのモデルでいえば、ブラックカーフの“コノート”か“オードリー”のどちらかでしょう。しかし、気まぐれに“ボストン”や“キャベンディッシュ”に履き替えても、スタイルを崩すことなく着こなすことができます。ボストンの裏地を外し、ラバーソールとダークブラウンのレペロ・スエードで仕上げれば、素足でも履け、ショートパンツにも合わせやすい“ハーバードⅡ”が完成します。これはリヴィエラ・スタイルにピッタリです」

 

 ローファーに慣れてしまうと、秋が来てヘビーな靴を履かなければならなくなったとき、もっとローファーを履いていたいと思うだろう。

 

 

ヌバック製カラフルな“ジャージー”ローファー。

 

 

 タッセル付きの“ジャージー”は、セージグリーンと鮮やかなパウダーブルーの2色展開で、ヌバックにベルベットのような触感のあるサンディングを施し、ブランドのオリジナルである“シティ”ラバーソールを採用している。美しくクリーンな裏地付きのアッパーを持つ“ケンジントン”は、どれを選んでも絶妙な風合いを醸し出している。

 

 一方、バタフライと呼ばれるローファー“セルビー”はタキシードにも、ショートパンツにも合う稀有な存在だ。

 

 最後に、“リッチモンドⅡ”は、誇らしげに盛り上がったエプロン・ステッチが付いたクラシックなペニーローファー・スタイルで、タン・バーニッシュ・カーフとストーン・キャンバスの大胆なツートーン・バージョンが用意されている。

 

 

左:バタフライ・ローファー“セルビー” 右:スエード製ペニーローファー“リッチモンドⅡ”

 

 

 

「通気性をよくするため、裏地なしの前身頃を備えたジャージーは、カジュアルなシティラバーソールと相まって、休日にぴったりなタッセル・ローファーであることは間違いありません」とフォックスは言う。

 

「砂を落とすのが簡単なヌバックは、ショーツや、短めの丈のライトなリネンパンツなどとマッチします。ケンジントンは、シンプルでありながらもユニークなフォルムを持ち、現在のトレンドにマッチしています」とフォックスは語る。

 

「一方、“セルビー”は、よりフォーマルなローファーで、クラシックなジャーミン・ストリート・スタイルです。伝統的なブローギングとパンチングを省き、クロケットのローファーでよく使われているハンドステッチによるエプロンを採用することで、スポーティさをプラスしました。この靴はタッセル・ローファーを探していたお客様に、別のオプションを提供します。タイなしで着るアンコンのブレザーなど、スマート・カジュアルな装いにぴったりです」

 

 

 

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