THE FUTURE PERFECT: BENTLEY'S OUTER SPACE
未来の完成形:ベントレーのアウタースペース
December 2019
ベントレーの創業100周年と、とてつもないコンセプトのEXP100GTのローンチを祝って、
エクステリアデザインのトップ、ジョン=ポール・グレゴリーに、
このクルマの曲線とフロントグリル、そしてカーデザインの未来について話を聞いた。
by ryan thompson translation miyuki sutoh
目の片隅で一瞬車体を見ただけで、それはベントレーだとわかるはずだ。力強いマトリクスグリル(フロントグリル)、筋肉質なハウンチライン、そしてリアへと流れるラインの窪み、これらは完全にベントレーの特徴だ。
多くの点で、車メーカーのアイデンティティはエクステリアの形から成る。車業界だけが真っ先にその外側の見た目と感触で中身をジャッジする。本当は中身は、ギアチェンジの時に評価されるべきものだが、まずはじめに、外装が見るものを虜にする。
ベントレーの”EXP 100 GT”と呼ばれる大きくて未来的なその車は、一度は体験する価値がある。特に、このボディが、エクステリアデザインのトップ、ジョン=ポール・グレゴリー率いるチームの、完璧で圧倒的なスキルと現代志向、そしてクラフツマンシップにより造られていることが注目されるべき点だ。
コンセプトカーのデザインをすることはとても面白い作業に見えるかもしれない。最高峰のクリエイティブなエンジニアやデザイナーを集めて、やりたい放題好きにデザインをさせてみる―それが多くのブランドがすることだ。
しかしベントレーには敬うべき100年の伝統がある。そして名誉にすがる伝統あるブランドには、リスク回避の傾向があるが、ベントレーはそれとも違う。100年もの間、常に最新技術の先頭に立ち続けている。そしてEXP 100 GTの誕生は、このラグジュアリーカーブランドの将来を見据えた進化の証しなのである。