BACK IN BLACK

ブラックに帰ろう

June 2020

黒ずくめの男たちが強盗を繰り広げる、タランティーノ監督デビュー作『レザボア・ドッグス』(1992年)

 

 

 

 多くのブラックアイテムをワードローブに加えてきたニューヨークの服飾評論家アラン・フラッサー氏は、こう語る。

 

「カシミアのジャケットはグレイフランネルのトラウザーズやジーンズと組み合わせると可能性が広がります。しかし、ブラックを顔のそばに持ってくるときは気をつけてください。ブラウンヘアやグレイヘアで色白の方の場合、目線を奪うだけでなく肌の自然な色を弱めてしまいます。逆に髪と肌色にコントラストがある場合、ブラックは肌の色を引き立ててくます」

 

 “クール”を気取ったジャズマンのように、頭からつま先までブラックずくめにすることはヒップでモダンで個性的なスタイルとなったが、一方でトラディショナルなスタイルの達人たちはブラックを控えてきたとフラッサー氏は語る。

 

「フレッド・アステアやウィンザー公、ジャンニ・アニェッリ、ケーリー・グラントらは、スポーツウェアとフォーマル以外にブラックを身に着けませんでしたし、アイビーリーグのファッションではチャコールグレイで代替する傾向がありました」

 

 

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