THE RAKE VISITS ASTON MARTIN X GIRARD-PERREGAUX
アストンマーティンとジラール・ペルゴのコラボ最新作
March 2023
アストンマーティンとジラール・ペルゴはパートナーシップを結んでいる。注目のコラボレーション・ウォッチ最新作「ロレアート グリーンセラミック アストンマーティン エディション」が発表された。
by brandon hinton
有名な自動車レース「ゴードン・ベネット・カップ」が初めて開催されたのは1900年のことであった。第1回のコースはパリとリヨンの間で、各国がスピードを競った。当時はまだ、自動車が珍しかった時代である。
チームの国籍を色で表すという習慣は、このレースから始まったと言われている。フランス車は青、イタリア車は赤、ベルギー車は黄、ドイツ車は白、そして英国車は緑といった具合だ。それから123年の時を経て、ブリティッシュ・グリーンが再び戻ってきた。
F1の開幕戦も間近に迫っていた過日、アストンマーティン・ワークスのファクトリーでは、ローリング・ストーンズの曲をバックに、勇ましいエグゾースト・ノートが響いていた。今日のドライブの目的地は、ジラール・ペルゴの最新作「ロレアート グリーンセラミック アストンマーティン エディション」が発表される会場だ。
ジラール・ペルゴとアストンマーティンが複数年にわたるコラボレーション契約を結んだのは、2021年のことだった。それ以降、長い伝統を誇るふたつのブランドはいくつもの限定品をリリースし、ヒットさせてきた。だから、目の前に現れたブリティッシュ・レーシング・グリーンのロレアートを目にしたときは、衝撃的というより、むしろ一連の流れとの調和を感じた。
1975年に発表されたロレアートは、トノー型ケースの上にラウンド型の台座、さらに八角形ベゼルという3種類のデザインを統合した基本設計となっている。今回発表された時計は、オリジナルのデザインを継承しつつ、ブレスレットとケースに超モダンなグリーンセラミックを採用している。
38mmと42mmのふたつのサイズがあり、ともにスレンダーなケースに収められている。38mmモデルにはキャリバーGP03300が、42mmモデルにはキャリバーGP01800が搭載されている。どちらの自社製ムーブメントも自動巻きで、アストンマーティンのロゴが刻まれたシースルー・ケースバックから、その美しいメカニズムを仔細に眺めることができる。38mmは188本、42mmは388本の限定生産だ。
創業者のライオネル・マーティンとロバート・バンフォードが1913年に最初のアストンマーティンを作ってから110年。アストンマーティンにふさわしいブリティッシュ・レーシング・グリーンに彩られたこのタイムピースは、目の肥えたモーターファン垂涎の1本である。