New Lounge and Rooms at ANA CROWNE PLAZA HOTEL HIROSHIMA

広島の老舗ホテルに誕生した新クラブラウンジとクラブルーム

September 2023

広島で40年もの間愛されてきた「ANAクラウンプラザホテル広島」が、クラブラウンジとクラブルームを新装し、その快適さを格段にアップさせた。

 

 

text yukina tokida

 

 

 

 

 牡蠣やレモン、穴子や広島菜、日本酒やウイスキー、ジンに焼酎……、数々の名産品を持つ広島。原爆ドームや宮島の厳島神社など、世界的にも有名なスポットを持つこの地に今回ご紹介するANAクラウンプラザホテル広島が誕生したのは1983年9月のこと。広島全日空ホテルとしてこの地に開業した。

 

 平和記念公園まで徒歩5分、原爆ドームへは徒歩15分、そして県内屈指の繁華街へも徒歩10分ほどと、広島を満喫するのに最適なエリアに位置しており、近隣には人気の食事処や酒店、バーも点在していながら、夜には静かで落ち着いた雰囲気が広がる、広島滞在時にはおすすめの一軒だ。

 

 4月〜9月にはルーフトップテラスでビアガーデンも開催されており、バーベキューに加え、自家製瀬戸内レモン豆ふや、殻付き帆立貝の味噌バター焼きなど、お酒に合うメニューを楽しめる。フリーフローのドリンクも豊富にラインナップしており、8月を除く土日祝日にはランチタイムも営業しているほどの人気を誇る。

 

 6つの特典がついたヘリコプター周遊プランをはじめ、40周年を記念したあらゆる限定プランも続々と発表されている(詳細はこちらより)ため、今年こそこのホテルを訪れるのに最適な時期といえよう。また、なによりも特筆すべきは、この記念すべき節目に合わせ、クラブラウンジとクラブフロアの大リニューアルへと踏み切ったこと。これまでの利便性に加え、広島屈指のラグジュアリーホテルへと進化した。今回は装いを新たにしたエリアを中心にご紹介したい。

 

 

ホテル最上階に位置するクラブラウンジ。大きくとられた窓の外には広島の街並みがパノラミックに広がる。

 

 

 

 ホテル最上階に誕生したクラブラウンジのデザインコンセプトは、「HIROSHIMA INFINITY」。南側全面に配された窓からは広島の街並み、宮島をはじめとする瀬戸内の島々、そして平和公園など、広島を象徴する景色が広がる。

 

 インテリアは宮島を背景にした水面をイメージしており、ブルーやグレーのソファやチェアのアクセントとして用いられているオレンジ色のクッションが、宮島へと沈んでいく夕日を表現。空間を彩る調度品も、広島出身のアーティストや広島で制作されたアート作品によるもので、カーペットの模様は広島のシンボルでもある鶴を折った折り紙を開いた時にできる線をモチーフにしたものだとか。広島を感じられるさりげないエッセンスが随所に散りばめられている。

 

 

天気がいい日にはクラブラウンジから宮島や瀬戸内海も望める。

 

 

 

 クラブラウンジの席数は全61席。ソファ席や窓に面したカウンター席だけでなく、コンセントが配されたテーブル席(コミューナルデスク)や個室になるミーティングスペースも擁している。専任コンシェルジュによるサービスも受けられるため、レストラン予約や観光の案内はぜひ頼りにしたい。

 

 提供されるフードプレゼンテーションは、朝食、アフターヌーンティ、カクテルタイムの3回。なかでも注目は、朝食での広島名物の穴子と広島菜を使用した和風オムレツ(オーダーしてから作ってくれる)。カクテルタイムでの地元食材を使った軽食に合わせて楽しめる、酒処広島が誇る日本酒や地ビール、焼酎やウイスキー、広島のレモンを使ったサイダーなどの多彩なドリンクだろう。このラウンジだけで広島を体感できるような空間となっている。

 

 

クラブラウンジでのカクテルタイムには、広島に蒸留所を構えるSAKURAO DISTILLERYのウイスキーやジン、焼酎をはじめ、地ビールや他ではなかなかお目にかかれない日本酒まで幅広く揃う。

 

 

 

 このクラブラウンジへアクセスできるのは、新装されたクラブフロア(19階、20階、21階)に宿泊したゲストのみ。ここからは新たに誕生した客室をいくつかピックアップしてご紹介したい。

 

 新客室のデザインコンセプトは「HIROSHIMA GRADATION」。多様に移ろう広島の風景をイメージさせる、クラブラウンジともリンクする落ち着いたインテリアを配した空間が迎えてくれる。南側の客室からは、瀬戸内の島々や広島市街の景色を楽しめる。

 

 

21階に位置する「ジュニアスイートインペリアル」(74㎡)。写真奥に見えるのが、靴をぬいでリラックスできる小上がりスペース。ここに寝具を敷いて4名で利用することも可能。

 

 

 

 今回誕生したクラブフロアの客室は全部で10タイプ。そのうち「クラブエグゼクティブツイン」に加え、「ジュニアスイート」の4タイプは、いずれも53㎡以上の広さを確保。靴をぬいでリラックスできる小上がりスペースや、アイランド式の独立洗面台を2ボウル完備している客室もあり、バラエティに富んだ客室がラインナップしている。

 

 なかでも諸兄におすすめしたいのが「ジュニアスイートビューバス」。館内で唯一、景色を楽しみながら入浴できる、広々とした湯船を備えているのだ。6名までであれば、4名まで宿泊できる最上ランクの客室「ジュニアスイートインペリアル」(73㎡)と繋げることもできるため、5名以上になる場合でも同じ空間での滞在が叶う。

 

 

広島の街並みや夜景を眺めながら入浴できる「ジュニアスイート ビューバス」(53㎡)。

 

 

「ジュニアスイート ビューバス」のバスルーム。

 

 

 

 いつもとは違う風景を眺めながらの入浴タイムは、旅の思い出のひとつとなるだろう。ゆっくりお湯に浸かってじっくり身体をほぐしたあとに、ブランド独自の快眠プログラム「スリープ・アドバンテージ」を利用して、上質な睡眠時間を確保するのもおすすめ。

 

 これは、快眠コンサルタント・岩田アリチカ氏のアドバイスのもと、睡眠改善学に基づいた「就寝前のリラックス」「夜と朝のメリハリ」「良好な睡眠環境」というつ3のポイントと、宿泊したゲストに対して実施した睡眠に関する調査結果を併せて反映した、独自開発の快眠プログラム。日常生活や旅先で活かせる快眠のためのポイントをまとめた小冊子に加え、選べる枕やアロマなどの貸し出しメニューをすべて無料で利用できる。

 

 利便性と快適さを備えた、居心地のよいラグジュアリー空間は、広島での滞在をよりアクティブに、そして有意義なものにしてくれるだろう。広島での宿選びの際は、まず候補に入れていただきたい一軒だ。

 

 

ANAクラウンプラザホテル広島

広島市中区中町7-20

TEL. 082-241-1111

www.anacrowneplaza-hiroshima.jp/index.html