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英マックルズフィールドの
ハンドプリンテッドタイ

Lacquer & C "ADAMLEY DAVID EVANS' Hand Printed Tie"

Wednesday, August 8th, 2018

クラシック好きの紳士にぜひ味わっていただきたいのが、

英国シルク産業の聖地マックルズフィールドの、

抜群のハリを誇るヘビーオンスツイルを使用したハンドプリンテッドタイだ。

 

photography jun udagawa styling akihiro shikata

 

 

 

 

 今日、世界におけるネクタイのシルク地のメッカは北イタリアのコモだが、英国のマンチェスター近郊のマックルズフィールドは、クラシックを愛する紳士にとってはときにコモ以上に素晴らしいシルク産業の聖地だ。マックルズフィールドタイとはプリントタイのことを指し、かの地では古の手法によるハンドプリントでの生産が今も続けられている。

 

5本ともデヴィッド エヴァンスのヘビーオンスツイルを使用したハンドプリンテッドタイ。実際、手に取るとわかるのだが、生地はパリッと抜群のハリ感を備え、軽やかな三つ巻で仕立てられているものの、凜とした表情を備える。アーカイブの型の中から今日の色彩で表現した逸品だ。各¥19,000 Lacquer & C

 

 

 同地の中でも最も有名なのが、150年以上の歴史を誇り、世界ではデヴィッド エヴァンスの名で知られているアダムレイ社だろう。スーツの生地における英国とイタリアの違いがそうであるように、ネクタイのシルクにおいても英国のはパリッとハリがあり、イタリアのはしなやかだが、中でもアダムレイ社が好んで使用しているヘビーオンスツイル(36オンス以上を一般的にヘビーオンスと呼び、50オンスまでラインナップ)はその傾向が顕著だ。結んだときに生地がキュッキュッと鳴き、一度締めたら緩みにくく、また、独特のパリッとした感じとその締め心地は、一度締めたら病みつきになる。

 

ネクタイの場合、商品に生地メーカーのタグが付くことは稀で、店に行ってもアダムレイ社(デヴィッド エヴァンス)の生地を使ったタイを探し出すことは困難だ。が、ラクアアンドシーのタイには、親切なことに生地タグが付く。

 

 

 E.マリネッラをはじめ、世界の多くの超一流ブランドが同社のプリント地を使用しているが、THE RAKE が注目しているのは、メンズのスペシャリティストア、ラクアアンドシーのタイだ。アーカイブの型を用いながら今日らしい都会的な配色で表現し、軽快な三つ巻で仕上げている。キュッと鳴いて締まるあの感じを、ぜひとも味わっていただきたい。

 

エクスクルーシヴのヘビーオンスのツイル地に乗せたハンドプリントはパキッと美しく、独特の立体感がある。ラクアアンドシーのネクタイは裏地を省いた三つ巻仕様になっているが、生地自体に素晴らしいハリがあるため、立体的なディンプルなど、軽やかな中にも迫力を生む。もちろん、剣先は手まつりで仕上げられている。

 

 

ラクア アンド シー 東京店

TEL. 03-3404-8130

www.lacquerandc.com

 


 

DAVID EVANSの魅力とは?

 

 今日ではシルクのプリント生地においてもインクジェットが席巻し、すっかり見られなくなってしまったスクリーンプリントだが、それを今日も残しているのが英マックルフィールドのアダムレイ社(デヴィッド エヴァンス)である。

 150年以上の歴史を誇る同社には、数千ものアーカイブの版が今も残っている。それらはベーシックなドットやフローラルに始まって、ペイズリーやマダーまで、多岐にわたる。

 英国のシルクプリントの歴史そのものであるそれらの柄を、当時と同じ手法によって、当時と同じ配色、あるいは今日の配色で新しさをプラスしながら生産している。こうして、パリッと素晴らしい張りのあるエクスクルーシヴのシルク地とハンドプリントのコントラストが美しい、デヴィッド エヴァンスでしか表現できない生地が生まれるのである。

 

数千ものストックがあるとされる版。70年以上前のものでも、今も現役で使われている。/2人1組で行なわれる、ハンドによるスクリーンプリンティングの作業風景。地道で、手間のかかる手法だ。